「プラチナNISA」の利用意向、高齢層で約5割=「こどもNISA」は30代以下で7割超-家計診断・相談サービス「オカネコ」調べ
2025年04月24日 07時45分


国内最大級の家計診断・相談サービス「オカネコ」を運営する400F(本社東京、中村仁社長)のアンケート調査によると、金融庁が検討している高齢者向けの「プラチナNISA」の利用意向は、50代で45.2%、60代以上で48.5%と、約半数を占めた。
未成年者を対象とする「こどもNISA」の利用意向は、30代以下で74.4%と7割を超えた。さらに40代で53.2%、50代で56.5%と半数を超えている。調査は4月18~20日に、全国の「オカネコ」ユーザー370人に実施した。
◆「プラチナNISA」の追加機能、「購入済み資産の移行」「相続税優遇」
「プラチナNISA」について、追加すると魅力を感じる機能について、「購入済み資産をNISA口座に移行できる」(42.2%)、「相続税優遇措置」(41.6%)の二つが上位に並んだ。
次いで「使い切り設計」(33.5%)、「毎月分配型の投信が購入可能」(30.5)と、資産の取り崩しや資産活用に関する項目が入った。使い切り設計とは「平均寿命や自分の希望する年齢に合わせて、残りの資産を自動的に毎月取り崩してくれる設計にし、年金のように『定額で使える』形を目指し。資産を抱え込まずに計画的に使い切るイメージ」だという。

オカネコでは「すでに保有している資産の有効活用や円滑な資産継承に関する機能が、特に強く求められている。また、老後の生活設計に関連して、毎月の収入のように活用できる仕組みも一定の需要があることがうかがえる」と分析している。
◆新NISAの改善要望、「もっと簡単にしてほしい」
新NISAの改善点については、「複雑なルールや制限をもっと簡単にしてほしい」が44.0%でトップだった。次いで「『成長投資枠』や『つみたて投資枠』の非課税枠をもっと増やしてほしい」が33.0%、「口座の開設や金融機関の移し替え手続きをもっと簡単にしてほしい」が32.7%だった。
オカネコでは「利便性と柔軟性を求める声が多く見られた。現行制度にはやや複雑で使いにくい一面があり、非課税枠の小ささなどに物足りなさを感じている人が多いことが浮き彫りになった」と指摘している。


◆新NISAに追加してほしい商品、「海外ETF・REIT」
新NISAに追加してほしい商品は、「海外ETF・REIT」が33.5%でトップだった。次いで「社債・地方債など個別債券への投資」(28.7%)、「毎月分配型の投資信託」(26.8%)。
オカネコでは「より多様な投資商品へのニーズが確認された。これにより、個人投資家がリスク許容度や投資目的に応じて『成長性を重視した商品(攻め)』と『安定性を重視した商品(守り)』を適切に選択できる環境の整備を求めていることがうかがえる」と指摘した。
◆「ニーズに寄り添いながら、より柔軟で使いやすい制度設計」を期待
オカネコでは調査結果について「新しい制度設計にあたっては、ニーズに寄り添いながら、より柔軟で使いやすい制度設計が期待される。現行の新NISAの制度は使い勝手や対象商品の制限に対して課題意識があることが明らかになった」と分析した。
オカネコでは、「制度がわかりづらい」といった投資家の声に答えて「『新NISAの活用方法からライフプラン全体の設計まで、家計のお悩みをプロと一緒に解決するサポートの提供』や、『投資・資産形成を、ひとりで悩まず、プロと一緒に考える習慣の定着』を目指していく」と話している。
◆400Fと「オカネコ」
400Fは、「お金の問題を出会いで解決する」を理念に、2017年11月に設立された。家計改善、資産運用、保険などお金に関するさまざまなアドバイスを、ワンストップで無料相談できる国内最大級のプラットフォーム「オカネコ」を運営している。
「オカネコ」は、スマートフォンから居住地や年齢、年収、家族構成などの約20の質問に答えるだけで、同エリア・同年代・同世帯構成の人と比較した家計状況を診断してもらえる。さらに、診断結果から推定した簡易ライフプランや、FPなどのお金のプロからの個別アドバイスコメントが届き、チャットや面談で個別相談もできる。