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ウェルスナビ、個人投資家にアドバイス=「相場が悪い時も淡々と続ける」「自分のリスクに合った投資をする」=トランプショックで不安の声

2025年04月24日 07時30分

佐藤健氏

 ロボアドバイザー最大手のウェルスナビ(本社東京、柴山和久社長)は「トランプ関税後の新NISA、投資初心者はどうすべきか?」をテーマに記者勉強会を開催した。世界の株式市場は、トランプ米大統領の相互関税の発表以降、不安定な値動きが続いており、個人投資家からは不安の声も聞かれるという。

 ウェルスナビ セミナー講師・PRチームの佐藤健氏は「当社はサービス開始当初より一貫して『長期・積立・分散』を呼びかけてきた」と説明した上で、最近寄せられる投資家の悩みに対して「相場が悪い時も淡々と投資を続ける」「自分の取れるリスクに合った投資をする」などのアドバイスを紹介した。主なポイントは以下の通り。

◆お悩み例①◆「相場の状況が悪く、先行きが見通せない。資産運用を続けていいのか迷っている」

お悩み例①

佐藤氏 「相場が悪い時も淡々と投資を続ける」ことが大切だ。相場が急激に下がっているので「いったん積立を休みたい。回復したタイミングで投資を再開すれば、安心して増やせるのではないか」と考えやすいが、そもそも短期の相場を予想することはプロでも困難だ。投資を再開するタイミングを見極めることはとても難しい。

 短期の相場動向を気にせず、長期的な視点で淡々と投資を続けていただきたい。世界に分散投資することによって、世界経済の成長の恩恵を受けることができるだろう。突発的なショックは、長期的に見るとこれからも起こりうることだが、そのショックを乗り越えて、長期的な視点で資産運用に取り組むことで、成功を目指すことができる。

 別な視点で見ると、このような下落相場だからこそ、定額で積立投資を続けることで、いわゆる「ドルコスト平均法」の効果が発揮され、資産を安く購入することができて、元の相場水準に戻った時にプラスの効果が期待できる。

◆お悩み例②◆「NISAを始めて数カ月、上がったり下がったりがストレスで、気になってほかのことが手につかない」

お悩み例②

佐藤氏 「自分のとれるリスクに合った投資をする」ことが大切だ。資産運用を始めたばかりの頃は、相場変動で資産がプラス・マイナスを行き来するような値動きに一喜一憂しやすい。「心が休まらないので投資をやめたい」という気持ちだろう。

 こうしたお客さまに対してウェルスナビは「ご自身の取れるリスクに合った資産運用をしてください」と伝えている。投資は「余裕資金で」が前提だが、改めて「リターンの裏側にはリスクがあるので、リスクにも目を向けていこう」と呼び掛けている。

 ウェルスナビでは最初に五つの質問に答えてもらっている。①年齢 ②年収 ③金融資産 ④運用の目的 ⑤株価が1カ月で20%下落した時の投資行動-だ。これを元にリスク許容度を判定し、債券中心から株式中心のポートフォリオまで、最適なものを提案している。

 長期投資に当たっては、値動きの異なる資産を組み合わせて、ポートフォリオ全体のリスクを抑えつつ、自分の取れるリスクに合った運用を続けることが大切だ。

◆お悩み例③◆「投資に回せる余裕資金が100万円ある。一気に投資するか、少しずつ投資に回すか迷っている」

お悩み例③

佐藤氏 「迷ったら、一括と積立を組み合わせる」とアドバイスしている。これから先も相場が下落した場合、積立の方が一括よりも安く購入できる。一方、相場が一方的に上昇した場合は、最初に一括で投資した方がリターンは高い。ただ、一括投資した場合、ショックの時に迷いが出て、資産運用を中断してしまう懸念がある。

 このため、迷ったら、一括と積立を組み合わせて、より長期的な視点で資産運用することが有効だ。将来、一括と積立のどちらのリターンが高くなるかは誰にも分からない。より長い目線で運用ができる方法を、自分自身に聞いてみるのが良いだろう。

◆ウェルスナビ

 ウェルスナビは2025年4月28日の設立で、創業10周年を迎える。同社が提供するロボアドバイザー「WealthNavi」は、加入者数が約42万人(24年12月末)、預かり資産は1兆4000億円(25年1月23日)を超えた。

 スマートフォンから簡単な五つの質問に答えると、リスク許容度を診断して、運用プランを提案してくれる。上場投信(FTF)を通じて約50カ国の1万2000銘柄以上に分散投資する。新NISAに対応した「おまかせNISA」は10.8万人(24年9月末)が利用している。

 

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