年収に「満足していない」が約7割に上昇=対策は「資産運用」がトップ-家計診断・相談サービス「オカネコ」調べ
2025年04月11日 07時00分


国内最大級の家計診断・相談サービス「オカネコ」を運営する400F(本社東京、中村仁社長)がまとめた「オカネコ 初任給と給料に関する調査」によると、「現在の年収に満足していない」と回答した人は、全体の68.5%となり、前年調査から9.4ポイント増加した。調査は3月下旬に全国の「オカネコ」ユーザー378人に実施した。
「満足していない」と回答した人に、「収入を上げるために現在行っていること」を尋ねたところ、「資産運用」が52.9%となり、ほかの項目に倍以上の差を受けてトップだった。2位以下は、「副業」「スキルアップ」「転職」などが20%台で並んだ。
◆20代以下の初任給は20万5000円に上昇
調査の中で、それぞれの初任給を尋ねたところ、トップは20代以下で20万5000円だった。30代は20万1875円、40代は18万2020円などとなっており、年代が下がるごとに徐々に初任給が上がっていることが確認できた。
初任給引き上げの感想は、「既存社員との逆転待遇が懸念される」(50.3%)がトップ。次いで「企業間の賃金格差が懸念される」(35.4%)、「妥当である」(33.1%)だった。
オカネコでは「企業側は初任給の引き上げにとどまらず、全社的な賃金・昇給制度の見直しや、ベースアップの実施が求められる局面にある」と分析している。

◆必要なスキル、「資産形成」「税金・年金の知識」「ライフプランニング」
調査の中で、「社会人に必要なスキルとして取り組みたいこと」を尋ねたところ、「自分に合った資産形成」(53.7%)、「税金・年金などの自分に関わるお金の制度についての理解」(47.9%)、「ライフプランニング」(43.4%)が上位を占めた。
また、こうしたスキルを身に付けるために「お金のプロから教えてもらう機会やアドバイスをもらう機会が必要だと思うか」とする質問には、56.2%が「必要だ」と回答した。
オカネコでは、調査結果について「年収や給与体系に対する不満や不安な状況が明らかになった。加えて、金融リテラシー向上のフォローの必要性も高まっており、これらの課題に対応するサービスの重要性が増している」と分析。


「物価高や不安定な相場が続く今、必要な人へ適切なサポートを届けることが重要であり、業界全体で『お金の相談サービスへの信頼感』や『お金のプロへ気軽に相談をする文化』を醸成することが急務だ」と指摘した。
家計診断・相談サービスの「オカネコ」は、お金のプロがマンツーマンで個々のライフステージや収入に合わせた最適なアドバイスを提供することで、金融リテラシーの向上や家計改善をサポートしているという。
◆400Fと「オカネコ」
400Fは、「お金の問題を出会いで解決する」を理念に、2017年11月に設立された。家計改善、資産運用、保険などお金に関するさまざまなアドバイスを、ワンストップで無料相談できる国内最大級のプラットフォーム「オカネコ」を運営している。
「オカネコ」は、スマートフォンから居住地や年齢、年収、家族構成などの約20の質問に答えるだけで、同エリア・同年代・同世帯構成の人と比較した家計状況を診断してもらえる。さらに、診断結果から推定した簡易ライフプランや、FPなどのお金のプロからの個別アドバイスコメントが届き、チャットや面談で個別相談もできる。