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5月末の投信残高、7カ月連続で過去最高=つみけんサイトを開設-投信協会

2021年06月14日 10時00分

公募投信の純資産総額等の推移公募投信の純資産総額等の推移(クリックで表示)

 投資信託協会がまとめた5月末の公募投信残高は、前月比1.0%増の153兆2661億円となり、7カ月連続で過去最高を更新した。海外株高や円安を背景に、運用損益が8239億円のプラスになったことに加えて、個人投資家や機関投資家の購入により、月間の資金増減額も9013億円の純流入と好調だった。

 5月は、日銀による上場投資信託(ETF)の買い入れはなかったものの、組成や裁定取引にともなう機関投資家の買いで、ETFは3931億円の純流入だった。商品分類別に資金の流入状況を見ると、海外株式型が過去最高の3572億円の純流入になったほか、内外株式型や内外債券型にも高水準の資金流入が続いている。

◆資産形成のデータを集約

 投信協会は、資産形成に関するデータ等を集めた「つみけんサイト」を開設した。「2041年の資産形成のあるべき姿」を数値化した五つの「つみけんTargets」と、それを補足する16項目の「モニタリング指標」の最新データを掲載している。

 これらは、協会の有識者研究会「すべての人に世界の成長を届ける研究会(通称、つみけん)」が、5月末に公表した報告書で提言したもの。具体的には、2041年までに「現役世代の金融資産を2倍にする」「つみたてNISA(少額投資非課税制度)や個人型確定拠出年金(iDeCo)等による積立件数を4000万件にする」などの五つのTargetsに関するデータや、それを補完する「家計資産の拡大」「積立投資」「金融知識の習得」に関する16項目のモニタリング指標のデータを集めた。それぞれ時系列でデータをエクセルにまとめており、ダウンロードできる。

 松谷博司会長は、つみけんサイトについて「各所にある資産形成に関するデータがほぼ集約されている。有用なサイトにしていきたい」と述べた。さらに、報告者について「『2041年のありたい姿』ということで、資産形成のビジョンを描いたうえで、目標値を掲げた。それに向けてどうやって進んでいくのか、議論が巻き起こっていけばいいなと思っている」と指摘した。

■つみけんサイト■
https://www.toushin.or.jp/statistics/Tsumiken/

 

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