日本の個人投資家、7割超が「長期的な資産形成のため」=アジア・太平洋6地域でトップ-フィデリティ調査
2024年07月11日 08時45分
フィデリティ・インターナショナルは、アジア・太平洋6地域の個人投資家調査をまとめた。この中で「投資する目的」を尋ねたところ、日本では74%が「長期的な資産形成のため」と回答した。ほかの5地域と比較して最も高かった。
調査は5月15~24日に、日本、中国本土、香港、台湾、シンガポール、豪州の6地域に住む18~69歳の個人投資家6515人に実施した。
フィデリティ投信 商品開発部の松本学部長は「日本は、他のアジアの国・地域と比較して、長期での資産形成の意識が高い結果となった。また、少額投資非課税制度(NISA)の利用目的として『老後の資産形成』がトップとなった。背景には、少子高齢化に伴い受給できる年金が減る一方で、寿命が延びて生涯に必要なお金は増えていることがある」と分析した。
その上で、「老後の資産形成を目的とする長期資産運用では、年齢や状況により最適な資産配分や、とるべきリスクが変化する。個人のライフプランやゴールにあった資産運用を、継続的に内容を見直しながら行うことは容易ではないので、長期投資に適した商品や専門家にアドバイスを求めることなども活用して、自分のゴールに適した運用を長期に続けられるよう工夫が必要だ」と話している。
◆約6割が「日本」への投資を検討=日本の個人投資家
調査の中で「今後12カ月以内にどの市場に投資する予定か」を複数選択で尋ねたところ、日本の個人投資家では、「日本」が58%でトップだった。次いで「米国」が37%、「グローバル」が17%だった。
また、「NISAで投資する商品を選ぶ基準」については、「リスク・リターンのバランスの良いものを選ぶ(効率性重視)」がトップだった。「手数料が安いもの(手数料重視)」を選んだ人は少なかった。