新NISAの投資額、「上限枠に近い額」がトップ=2極化の傾向見られる-400F「オカネコ」調べ
2024年07月11日 08時15分
国内最大級の家計診断・相談サービス「オカネコ」を運営する400F(本社東京、中村仁社長)は、「オカネコ NISAの利用意向調査 2024年7月」をまとめた。この中で「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の投資額をそれぞれ尋ねたところ、どちらも「上限に近い金額」が最も多かった。同社では「投資額の分布は、上限枠に近い金額を選択する人と、控えめな額を選ぶ人との二極化が見られる」と指摘している。
この調査は、1月と4月に次いで3回目。全国の「オカネコ」ユーザー919人に、7月1日と2日に実施した。
◆つみたて投資枠、平均額は6.5万円
新NISAの利用者に「つみたて投資枠」での毎月の積立額を尋ねところ、トップは上限額に近い「9万~10万円」で50.2%と約半数を占めた。
平均は6万5411円。年齢別には、20代以下が5.4万円、30代が6.1万円、40代は6.6万円、50代は6.5万円、60代以上は7.2万円と、年代が上がるほど金額が上昇した。
◆成長投資枠、平均額は116万円
また、「成長投資枠」で1~6月に投資した金額を尋ねところ、トップは上限額に近い「220万~240万円」が26.2%を占めた。
平均は116万1484円。年齢別には、20代以下が57.5万円、30代が104.3万円、40代は118.7万円、50代は118.4万円、60代以上は134.8万円だった。
◆新NISAを利用しているは52.6%
調査の中で、新NISAの利用状況を尋ねたところ、「利用している」は52.6%、「利用を検討している」が6.2%だった。一方、「利用していない」も41.2%あった。
投資枠の利用状況を聞くと、利用者の77.4%が「成長投資枠」を、85.7%が「つみたて投資枠」をそれぞれ利用しており、二つの投資枠を合わせて活用している人が多いことが分かった。
◆利用しない理由、トップは「資産運用の知識がない」
新NISAを利用していない人にその理由を尋ねたところ、「資産運用の知識がなく、やり方が分からない」が42.0%でトップ。次いで「資産運用に興味があるが資金がない」が38.1%を占めた。
同社では「前回調査から大きな変化は見られず、引き続き『手続きや情報面でのサポート不足』により行動に移すことができない人が多数いることが分かった」と分析している。
◆400Fとオカネコ
400Fは、「お金の問題を出会いで解決する」を理念に、2017年11月に設立された。証券・保険・銀行等に関するさまざまな悩みをワンストップで無料相談できる国内最大級のプラットフォーム「オカネコ」を運営している。
「オカネコ」は、スマートフォンから居住地や年齢、年収、家族構成などの質問に答えるだけで、同地域・同年代の人と比較し、ユーザーの家計状況を診断する。その後、診断結果をもとにFP(ファイナンシャルプランナー)やIFA(金融商品仲介業者)等のお金のプロからアドバイスコメントが届き、チャットで気軽に相談することができる。