ESG、日本企業の89%が対話に積極的=地域別でトップ-フィデリティ調査
2024年06月10日 08時00分
(出所)フィデリティ投信(クリックで表示)
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フィデリティ投信は、フィデリティ・インターナショナルがグローバルに調査した「ESGアナリスト・サーベイ2024」を公表した。ボトムアップで世界約2万社を調査した同社のESG(環境・社会・ガバナンス)アナリストチームに、担当企業のエンゲージメント(対話)に対する姿勢を尋ねたところ、グローバルには68%が積極的だった。地域別では、日本が89%でトップだった。
一方、「企業に変化を促す措置」を尋ねたところ、「規制」「政府による財政支出/インセンティブ」「株主による行動(議決権行使など)」が上位を占めた。
チーフ・サステナビリティ・オフィサーのジェン・ホイ・タン氏は、「企業がステークホルダーとの対話に積極的に取り組んでいる一方で、道のりはまだ長く、ネット・ゼロ達成に向けて継続的な支援が必要であることが、調査で浮き彫りになった」と分析した。
その上で「不確実なマクロ環境下で長期的な意思決定を行うためには、収益性および持続可能性のトレードオフと制約を慎重に検討する必要があり、『規制』や『政府による支援』、『株主の行動』が、企業のネット・ゼロ移行を成功に導く上で重要な役割を担っている」と指摘している。