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投信残高(除くETF)、初の90兆円台=3カ月連続で過去最高-4月の投信概況

2023年05月17日 10時00分

 

 投資信託協会がまとめた4月末の公募投信残高は、前月比1.6%増の169兆0315億円となり、3カ月連続で過去最高を更新した。また、日銀や機関投資家が多く保有する上場投資信託(ETF)を除いた残高は、前月比1.4%増の90兆1431億円となり、初めて90兆円を超えた。こちらも3カ月連続で過去最高だった。

 4月の資金動向を見ると、公募投信(除くETF)は718億円の純資金流入だった。過去1年間の平均(6258億円)を下回ったものの、29カ月連続で流入超過となっている。公募投信でみると、72カ月連続で流入超過が継続している。

松谷博司会長

 松谷博司会長は「今年に入ってまだ4カ月しか過ぎておらず十分な分析ができる状況ではないが、投信市場への資金流入が少し細っていないか、気になっている。来年1月にスタートする新NISA(少額投資非課税制度)を待っているのか、市況が緩やかに上昇していて押し目が見えにくいためなのか、コロナ禍が一段落して投資より消費にお金が向かっているためなのか、いろいろなことが考えられるだろう」と指摘した。

 その上で「投資を始めようと考えている人がおおむね投資を始めて、まったく考えてこなかった人が動き出すというタイミングを前に、投信市場が何か壁に当たっているのであれば、協会として新NISA制度や資産形成の大切さを一般の皆さんにしっかり伝えることで、より多くの方々に資産形成を始めていただけるよう、努力していきたい」と話した。

 来年1月にスタートする新NISAの「成長投資枠」で投資できるファンドの公表については、6月上旬に遅れることを明らかにした。

 金融庁のまとめによると、「つみたてNISA(少額投資非課税制度)」の買付累計額は、30代がトップで、次いで40代となっていることが分かった。2022年の1~6月で見ると、30代と40代で56.5%と半数以上を占めている。

(出所)投資信託協会(出所)投資信託協会


【投信協会】ホームページ
https://www.toushin.or.jp/index.html

 

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