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資産運用業界、女性活躍でイベントを初開催-参加者が意見交換、悩みや目標を共有

2022年09月01日 15時50分

働く女性

 資産運用会社4社と投資信託協会は、オンライン・イベント「第1回Asset Management Women’s Forum」を開催した。女性活躍推進法の施行から約7年間が経過、資産運用業界でも多くの女性が試行錯誤を重ねながらキャリアを積み上げていることから、現状を紹介し、悩みや目標を共有する狙い。

 イベントの冒頭であいさつした金融庁参事官の中川彩子氏は、女性活躍推進について「単に『役員に占める女性の割合が何%である』とか『女性に昔ながらの男性と同等の働き方をも求める』ということではない」と指摘。「多様な考え方や背景を持った人たちに職場として選ばれ、その人たちに能力を発揮してもらう組織に変革することであり、組織全体として公平で納得感のある人事や評価を行い、あらゆる意志決定層において多様性が達成されることを目指すという壮大な取り組みだ」と、ダイバーシティ&インクルージョン(多様性と一体性)の一つに位置付けた。

 また、こうした変革が必要な背景として「『子どもが小さい時ぐらいは家族で夕食を囲みたいと思うことの方がノーマルだ』と考える人が、女性だけでなく、男性にも珍しくなくなり、仕事と同等あるいは、それ以上の価値を見いだす対象が、育児や家庭だけでなく、社会貢献活動であるとか、自己研さん、副業、趣味に広がっていく可能性がある」ことを紹介した。

 さらに、資産運用会社が社内で女性活躍や組織の多様性を推進する意義について「日本経済が持続的に成長するには、企業が社会的・経済的課題の解決を通じて価値創造を実現することが不可欠であり、資産運用会社にとって、長期的・多面的な視点を持って企業価値の持続性を見極める力がますます大事になっていく」と強調した。

 このイベントは、大和アセットマネジメント、野村アセットマネジメント、フィデリティ投信、三菱UFJ国際投信の4社が事務局を務め、投資信託協会が協力した。この日は「女性が働くうえで直面する壁の乗り越え方」をテーマにパネルディスカッションを行ったほか、ワークショップを開いて参加者が意見交換した。

 

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