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ESG投資の認知度向上=実際の行動はリスク・リターン重視-フィデリティ投信

2022年06月06日 12時01分

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 フィデリティ投信は、6月5日の世界環境デーに合わせて「サステナブル投資」に関する調査結果を発表した。それによると、環境・社会・ガバナンスを重視したESG投資の認知度は、男性で40%(前年は31%)、女性で28%(同21%)にそれぞれ向上した。調査は1月に全国の18歳以上の男女2000人に実施した。

 また「(持続可能性を重視した)サステナブル投資の可能性についてどう思うか」を、複数回答で尋ねたところ、「投資家は自分たちのお金を動かすことで企業に行動変容を促すことができる」とする回答が、男性で39%、女性で44%と高い割合を占めた。

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 ただ、実際の投資行動では「主に最もリスクの少ない機会に投資する」「主に最も理解しやすい機会に投資する」「主に最も高い利益を得る可能性が高い機会に投資する」が上位を占め、「最も持続可能な世の中になるような機会に投資する」は、優先度が高くない傾向が見られた。

 鹿島美由紀副社長兼運用本部長は「サステナビリティ、とりわけ環境問題に日本人の関心が高まっているという心強い傾向が見られる一方で、投資行動には必ずしも結びついていないことが調査で分かった」と指摘した上で、「一人ひとりが消費や投資などの行動を通じて企業・政府に行動変容を促していくことも、2050年までに(温室効果ガス排出量の)ネットゼロを達成し、地球環境を守るために不可欠になる」と強調している。

鹿島美由紀副社長兼運用本部長

 

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