「つみたてNISAを続けたい」が9割=投信協会アンケート②
2022年03月30日 14時01分
投資信託協会がまとめた「投資信託に関するアンケート調査(制度編)」によると、「つみたてNISA(少額投資非課税制度)の口座開設者」に今後の利用意向を尋ねたところ、「利用したい」とする回答が、前回調査より14.2ポイント増加し、89.3%と9割近くを占めた。ただ、「つみたてNISAを知っているが口座を開設していない人」では、「利用したい」とする回答は、同3.1ポイント増の20.3%にとどまっており、大きな開きが見られた。調査は昨年11月下旬から12月上旬に全国の20~79歳の男女2万人にインターネットで実施した。
◆つみたてNISAの口座開設、ネット証券が6割に
つみたてNISAについて認知度(「名前も制度内容も知っている」と「名前は知っているが、制度内容は良く分からない」の合計)は71.2%で、前回調査(64.6%)から6.6ポイント上昇した。
また、口座開設先の金融機関は、ネット証券が60.8%と前回調査(47.8%)から大幅にシェアを高めた。銀行(15.0%)や証券(14.3%)を大きく引き離した。利用者を年代別でみると、若年層だけでなく、50~60代でも高まっており、世代に広がりが出てきているという。
◆iDeCo、30~40代では認知度7割に
一方、個人型確定拠出年金(iDeCo)の認知度は62.9%で、前回調査(59.9%)から3.0ポイント上昇した。年代別にみると、30代で71.7%、40代で70.6%など7割を超える認知度になった。
回答内容を分析すると、「名前を知っているが、内容はよく分からない」が42.4%で、「知らない」の37.1%を上回っている。制度の名前だけでなく、内容を周知していくことが課題だ。
◆iDeCoの運用先、投資信託が7割を超える
また、iDeCoで保有する金融商品は、投資信託が73.2%(前回調査は67.8%)に上昇した。その内容をみると、「外国株式に主に投資する投資信託」が46.8%(同36.9%)でトップだった。次いで「国内株式に主に投資する投資信託」が30.5%(31.6%)など。「さまざまな資産に投資する投資信託」は13.4%(同12.1%)にとどまった。
◆制度の拡充と周知に努める-松谷会長
松谷博司会長は、協会の今後の取り組みについて「NISAやiDeCo等の制度拡充をしっかり要望していくとともに、制度を周知していく」と述べた。また「全ての人に早い時期から資産形成に取り組んでいただけるように、積み立て投資の普及を進めていきたい」と意気込みを語った。
【投資信託協会】「投資信託に関するアンケート調査結果-2021年」の公表について
https://www.toushin.or.jp/topics/2022/22574