NISAの累計買付額、27年末までに100兆円突破も=個人投資家が長期的な資産形成にシフト-モーニングスター・ジャパン
2025年07月11日 08時00分

モーニングスター・ジャパンは「NISA概要レポート2025年上半期」を公表した。この中で、少額投資非課税制度(NISA)の累計買付額について、「政府目標(2027年末までに56兆円)は、25年第1四半期ですでに達成しており、この勢いが継続すれば、27年末までに100兆円を突破するだろう」(マネジャーリサーチ部の元利大輔部長)と分析した。
その上で、二つの投資枠のうち「つみたて投資枠」の買付額が着実に増加していることを挙げ、「一時的なブームに留まらず、個人投資家が長期的な資産形成へと着実にシフトしていることを示唆している」と評価した。
ただ、投資対象ファンドのアセットクラスを見ると、引き続き、株式型ファンドへ資金が集中している。元利部長は「分散投資の観点からポートフォリオ全体のリスクを高める可能性がある」と分析。「自身のリスク許容度を改めて確認し、アロケーション型や債券型など、より分散されたポートフォリオ構築を検討することが重要になるだろう」と指摘した。
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また、「個別のテーマや短期的なパフォーマンスに過度に追随すると、『高値つかみ』のリスクも存在するので、投資の基本である『長期的な視点』を持ち、短期的な市場の変動に一喜一憂せず、冷静に投資を継続することが肝要だ」とアドバイスしている。
【モーニングスター・ジャパンのレポート】
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