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金、7000円突破=コロナ禍で安全資産需要―先物市場
<2020年8月14日>
大阪取引所の金先物相場で7000円の値を示す電光ボード=7日午後(大阪取引所提供)
大阪取引所の金先物相場は6日夕からの夜間取引で値を上げ、取引の中心となる決済物が初めて1グラム当たり7000円台に乗せた。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界経済の先行き不透明感を受け、安全資産とされる金を買う動きが世界的に強まっている。
7日の日中取引ではさらに上昇。2021年6月決済物は朝方に一時、前日比88円高の7032円を付けた。終値に当たる清算値は7000円。
指標となるニューヨーク金相場は7月末、1オンス当たりの価格が初めて2000ドル(1グラム約6800円)を突破。国内では、5月半ばに初の6000円台に乗ったばかりで、市場関係者からはこのところの急激な値上がりに相場の過熱感が指摘されている。
ただ、世界的な低金利の長期化により、金は相対的に投資妙味を増しているとされる。「金相場は中長期的には上昇トレンドが続く」(アナリスト)との見方も出ている。
金先物市場は7月、同じ日本取引所グループ(JPX)傘下の東京商品取引所から大阪取引所に移管された。(了)