東京五輪中止なら損失7.8兆円=新型コロナ影響試算―SMBC日興

<2020年3月13日>

2020/03/06 18:56

 

 SMBC日興証券は6日、新型コロナウイルス感染が7月まで収束せず、東京五輪・パラリンピックが開催中止に追い込まれた場合、約7.8兆円の経済損失が発生するとの試算を公表した。国内総生産(GDP)を1.4%程度押し下げ、日本経済は大打撃を被るという。

 SMBC日興は、新型ウイルスの世界的な感染拡大が7月まで長期に及ぶ場合は五輪開催中止の可能性が高いとみている。五輪に絡む損失では、宣伝や輸送といった大会運営費に加え、訪日客を含む飲食・グッズ購入など観戦関連支出で計6700億円とはじいた。新型肺炎の感染拡大が収まらず、国内消費のほかサプライチェーン(部品供給網)の依存度が高い中国を取引先とする輸出入減少などの影響と合わせると、損失総額は7.8兆円程度に上ると見込んだ。 

 影響が長引けば、国内上場企業の純利益が最大25%近く落ち込む可能性があり、貸し渋りによる金融収縮から、2008年のリーマン・ショック級の景気悪化に陥る恐れもあるという。SMBC日興の牧野潤一チーフエコノミストは「最悪の事態に備え、政府は中小企業に対する融資保証などの支援策を用意する必要がある」と話している。(了)