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NY株急落、市場のムードに変化の兆し

<2020年9月4日>

こんにちは。JFSメールマガジン担当の春原桃子です。
先日、久しぶりに時事通信ホールで会員の皆様にお集まりいただき講演会を実施しました。新型コロナの感染予防のため、受付業務も普段とは違う対応で緊張感がありました。熱気のあまりフェイスシールドが曇って前が見えなくなる盲点もありました。それでは、今週の編集長コラムをどうぞ。

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NY株急落、市場のムードに変化の兆し

新型コロナウイルスのワクチンを開発する米研究所(アメリカ・メリーランド州ロックビル)/AFP時事
新型コロナウイルスのワクチンを開発する米研究所(アメリカ・メリーランド州ロックビル)/AFP時事

 史上最長政権の幕切れは突然でした。安倍首相が持病再発を説明する姿をテレビで見ていると、時代がひとつの区切りを迎えたのだと改めて感じました。かつてニューヨーク証券取引所を訪れ、「バイ・マイ・アベノミクス!」と力強く訴えた首相。メディアが「辞任の意向」を速報すると東京株式市場はつるべ落とし状態になり、マーケットもショックを受けたかに見えました。しかし、コロナ危機が世界を覆う中、首相交代の行方について市場の関心はそれほど高くないようです。

 米国では民主、共和両党の全国大会で大統領選の候補者が決まり、民主・バイデン氏のリードが伝えられています。今年初めの時点では、大統領選での民主党勝利が2020年のマーケットにとって最大の懸念材料との見方がもっぱらでした。それが今では、どちらが勝ってもニューヨーク市場への影響は大きくないとの観測が増えています。

 コロナ禍の下では、いずれの党が米政権を担っても、また誰が日本の首相になっても、実行する政策は変わらない-市場の動きはこうした判断が働いていることを示しています。時事通信のマーケット担当記者が日々の株式市場の取引状況を解説する記事「ブル&ベア」には、週明けから次のような見出しが並びました。

採録記事

〔ブル&ベア〕「首相辞任ショック」消化し反発=政策継続なら不安後退

 週明け31日午前の東京株式市場で、日経平均株価は反発して始まり、上げ幅を一時前営業日比300円に広げた。体調不良による安倍晋三首相の辞任表 …

採録記事

〔ブル&ベア〕コロナ禍の政策対応=冷静に考えれば誰がなっても

 31日午前の東京株式市場で、日経平均株価の上げ幅は前営業日比400円を超えた。前週末は安倍晋三首相の辞任表明で揺さぶられた株式市場だが、週 …

 米国の場合、議会上院の多数派がどうなるかによって市場への影響は異なる面があります。ざっくりとした見方では、バイデン大統領誕生で実施が見込まれる法人税などの増税はマイナス要因ながら、コロナ対策の財政支出などで相殺されるというものです。日本の場合は、首相が交代しても自民党政権が続くわけですから米国ほどの変化はないと想定されます。

 市場が最も注目しているのは、政権トップの行方より、新型コロナに効くワクチンの開発時期。コロナの影響がいかに大きいかを象徴しています。ただ、3日のNY株急落でマーケットの強気ムードに変化の兆しが出てきました。バロンズ・ダイジェストの本日の記事によると、米国市場では7日のレーバーデーが相場の転換点になることが多いそうです。今後もワクチン開発や景気動向とともに、政治状況にも注意が必要かもしれません。
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今週も編集長コラムをご覧いただきありがとうございました。皆さん素敵な週末をお過ごしください。 春原(すのはら)

 

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