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安倍首相辞任表明 予算編成の遅れ懸念
<2020年9月1日>
2020/08/31 07:00
中央省庁、予算編成遅れ懸念=成長戦略、見えない司令塔
辞意を表明し、記者会見する安倍晋三首相=8月28日午後、首相官邸
安倍晋三首相の辞任表明により、霞が関の中央省庁では2021年度予算案の編成に遅れが出かねないとの懸念が広がっている。成長戦略の新たな司令塔を誰が担うか見えない点も不安材料だ。先進国で最悪と言われる日本の財政健全化は次期政権の大きな課題となる。
年末の予算編成をめぐり、財務省は概算要求提出の締め切りを例年より1カ月遅い9月末とした。新型コロナウイルス対策を優先するためだ。各省庁は与党との調整を経て要求する予算の内容を固める考えだったが、9月は自民党総裁選、新政権発足が予定され、作業が滞る恐れがある。
新政権が独自カラーを打ち出そうとして新たな政策立案を求めた場合、短期間で膨大な事務作業が生じる可能性もある。職員にとって大きな負担となるものの、ある官庁幹部は「無視もできない」と浮かぬ顔だ。
9月以降の景気動向次第では、20年度中に新たな補正予算編成を伴う追加の経済対策も視野に入る。コロナ禍の景気下支えと、国と地方を合わせた借金が1200兆円に迫る深刻な財政事情のはざまで新首相は政策運営の重責を背負うことになる。
一方、安倍首相は新型コロナ収束後をにらんだ新たな社会像などを議論するため、自らが議長を務める未来投資会議のメンバーを増員。7月下
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