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米国で話題、投資アプリ「ロビンフッド」の功罪

<2020年8月21日>

こんにちは。JFSメールマガジン担当の春原桃子です。
先日、本当に久しぶりに駅ビルのファッションフロアに立ち寄りました。夏物セールの隣で早くも秋物が並んでいて焦りました。秋色コスメも売り出されていますが、今年は特に頭が追いついていきません。それでは、今週の編集長コラムをどうぞ。

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米国で話題、投資アプリ「ロビンフッド」の功罪

EPA時事
EPA時事

 デジカメ世代の方にはピンとこないかもしれません。フィルムを使う「銀塩写真」が主流だった時代、米老舗企業イーストマン・コダックの黄色い箱は世界を席巻していました。デジカメの普及で2012年に経営破綻、その後事業を大幅に縮小してニューヨーク証券取引所に株式を再上場します。コダックにかつての勢いはありませんが、最近、インサイダー疑惑も絡んだ株価の暴騰で注目を集めました。

 フィルム事業に壊滅的な打撃を与えたデジカメを世界で初めて開発したのは、何とコダックでした。1975年のことです。経営資源をデジタルにシフトしていれば…。現在は印刷関連事業などを手掛ける企業になっています。コダック株が急騰したのは7月28日。医薬品原材料事業に進出し、米政府機関から日本円換算で約800億円の融資を受けると発表したことがきっかけでした。

 発表前日の株価の終値は2.6ドル。29日には一時60ドルを付け、わずか2日間で20倍以上の急騰です。しかしその後は、同社経営陣によるインサイダー疑惑も報じられる中、株価は急降下するなど、とてつもない乱高下となりました。

 こうした荒っぽい値動きの背景にあるのが、手数料無料の投資アプリ「ロビンフッド」。口座数は昨年末に1000万に達し、今年に入ってからも既に300万口座以上増えています。1カ月ほど前、シリコンバレーから以下の記事が出ました。

採録記事

株アプリ「ロビンフッド」活況=個人投資家拡大、顧客保護に批判―米

米国で、「売買手数料ゼロ」と使いやすさを売りにする株取引アプリ「ロビンフッド」が活況を呈している。新型コロナウイルス対策による外出規制の影響 …

 ロビンフッドは米証券界に価格破壊をもたらすと同時に、投資経験が少ない若年層を株式市場に招き入れるのに大きな役割を果たしました。このアプリの人気銘柄を表示するサイト「ロビントラック」も注目を集めています。株価急騰時はコダックがダントツで一番人気だったそうです。

 「バロンズ・ダイジェスト」のウィークリーマガジン最新号もロビンフッドを大きく採り上げました。同社の使いやすいアプリは若者を引きつける一方、「オンライン賭博」さながらにユーザーに過大なリスクを取るよう誘導しているとの批判があることを紹介しています。日本でも同様のアプリが登場する可能性はあります。株式投資の普及と投資家保護の両立をどう考えるか。それが大きな課題です。
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今週も編集長コラムをご覧いただきありがとうございました。来週もどうぞよろしくお願いいたします。 春原(すのはら)

 

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