マーケットニュース

〔証券情報〕暗中模索の株式投資=非常事態で経験則は通用せず

<2020年6月2日>

2020/05/29 10:52

〔証券情報〕暗中模索の株式投資=非常事態で経験則は通用せず

AFP時事
AFP時事

 新型コロナウイルスの感染拡大から、非常事態に陥っている経済活動。株式市場も、世界的にまん延した疾病による見えない敵との長期的な戦いという過去にない投資環境にある。市場関係者の多くは「経験則が通用しない暗中模索の投資局面」(銀行系証券)と、頭を悩ませている。 

▽「未定」でPERは異常値

 新型コロナの影響で発表が後ずれしていた2020年3月期決算がほぼ出そろった。東証1部上場企業(金融、電気・ガス業を除く)の通期純利益は、前期比3割減を記録。第4四半期(20年1~3月期)に限れば、赤字に転落するなど、1月下旬以降の新型コロナの世界的な感染拡大を受けた収益悪化が顕現化した。

 業績の大幅悪化で市場心理が冷え込みやすくなる中で、投資家を一段と困惑させているのが21年3月期計画を「未定」とする企業が続出したことだ。市場関係者からは、「半数以上の企業が業績予想の開示を見送ったもようで、投資の判断材料を失った」(大手証券)との声が上がっている。

 業績予想の非開示は、投資尺度の信頼性に影を落とすことになる。市場関係者の多くが業績見合いの株価水準の判断材料として意識している、日本経済新聞社が算出する日経平均ベースの株価収益率(PER)は一時約37倍まで急騰。システム上、業績予想を作成できない企業は利益をゼロとして算出して

 

メルマガ登録読者限定記事

この記事を読むためには
メルマガ登録が必要です。(無料)

※Webブラウザーのクッキー(Cookie)を有効にしてください。

メールマガジン
最新のリアルタイムマーケットニュースとデータをお手元に
よく読まれている記事
メルマガ一覧

過去分を表示する

メルマガ採録記事一覧

メルマガ採録記事一覧へ

関連製品 & お知らせ