中国・全人代22日開幕、「コロナ克服」誇示へ

<2020年5月19日>

2020/05/18 08:46

中国北京の天安門広場、マスク姿で警戒に当たる治安要員(EPA時事)
中国北京の天安門広場、マスク姿で警戒に当たる治安要員(EPA時事)

中国、「コロナ克服」誇示へ=感染対策、異例の態勢―全人代22日開幕

【北京時事】中国・北京で22日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け延期されていた全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が開幕する。習近平指導部は「国内の感染をほぼ抑え込んだ」と判断しており、全人代は「世界に先駆けて新型コロナを克服した」とアピールする場になりそうだ。同時に、感染対策に細心の注意を払い異例の態勢で臨むことになる。

 全人代は憲法で「最高の国家権力機関」と規定され、1998年以降は毎年3月5日に開幕してきたが、今年は感染対策を優先して先送りされた。例年、初日の政府活動報告で経済成長目標をはじめとする政策の指針を提示。今年は新型コロナによって大きな打撃を受けた経済の立て直しに向けた筋道を描けるかどうかが焦点となる。

 今年1~3月期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.8%減と初のマイナス成長を記録。海外で感染が収まらず、国内でも集団感染が散発的に起きるなど先行きは不透明なため、「数値で経済成長目標を示すことは困難」(外交筋)という見方がある。

 また、世界的な新型コロナのまん延に対し、トランプ米政権が中国の責任を厳しく追及する中、どのような外交方針を示すかも注目される。景気が極度に悪化する情勢下で、国防予算の伸びをある程度確保すれば、習指導部が進める「強軍」路線を内外に印象付けることになる。

 一方、今年の全人代の運営は感染対策を重視するため例年とは様変わりする。2000年以降、会期はおおむね10日前後だったが、共産党機関紙・人民日報系の環球時報英語版によると、今年は7日間を予定。毎年開催されるようになった78年以降で最も短くなる見通しだ。

 昨年までは内外の報道機関に全人代の現場取材が認められたが、今年は人民日報や国営新華社通信など一部メディアに絞られそうだ。中国メディアは、全人代で取材が許される記者について「例年約3000人だが、数百人になる可能性がある」と報道。記者会見は回数が大幅に減り、テレビ会議方式で行われるという。(了)