マーケットニュース
新型コロナで郵政・メトロ株の売却見通せず
<2020年3月24日>
2020/03/19 14:00
〔財金レーダー〕郵政、メトロ株の売却見通せず=復興財源、新型コロナで一層困難に
政府が計画する日本郵政と東京地下鉄(東京メトロ)の株式売却が一層、難しくなってきた。かんぽ生命保険の不祥事、メトロに共同出資する東京都との交渉難航といった個別の事情に加え、新型コロナウイルスの感染拡大で株式相場が「暴落」の様相を呈しているためだ。両社株式の売却収入は東日本大震災からの復興財源に充てることが決まっており、皮算用を弾いてきた政府は苦しい立場に追い込まれている。
◇株価下落でストップ
日本郵政株は政府保有義務のある「3分の1超」を除いて全ての株式を売却し、計4兆円程度を復興財源に充てる計画になっている。既に4割強の売却が完了し、計2兆8000億円程度を確保したが、残る2割強は少なくとも1兆2000億円程度で売却しなければならない。
政府は売却に向けて主幹事証券会社の選定などの準備を進めてきたが、2019年には郵政傘下のかんぽ生命の不適切販売問題が発覚。親会社である日本郵政の株価は低迷し、早ければ同年秋とみられていた売却を先送りせざるを得なかった。
追い打ちをかけたのが新型コロナウイルスの感染拡大だ。株式市場は動揺を続けており、相場への下押し圧力はやむ気配が見えない。
15年11月に株式上場した日本郵政株の売り出し価格は1株1400円。しかし、3月の株価は700円台まで下落し、1000円を大きく下回る水準で推移している。1兆200
この記事を読むためには
メルマガ登録が必要です。(無料)
※Webブラウザーのクッキー(Cookie)を有効にしてください。