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LIBOR廃止対応、待ったなし=金融市場のY2K
<2020年2月18日>
こんにちは!JFSメールマガジン担当の春原桃子です。
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2020/02/13 14:00
〔金利レーダー〕LIBOR廃止対応、待ったなし=金融市場のY2K
変動金利の指標であるロンドン銀行間取引金利(LIBOR)が2021年末に事実上廃止されるまで、あと2年弱。黒田東彦日銀総裁も金融業界の新年賀詞交歓会で、デジタル化の進展と気候変動に対する問題意識の高まりに並ぶ重要課題として「金利指標改革」を挙げた。雨宮正佳副総裁もコンピューターの誤作動が懸念された2000年問題になぞらえ、「金融市場のY2K」と危機感をあらわにした。
◇消える指標
日々公表されるLIBORは現在、米ドル、ユーロ、円、英ポンド、スイスフランの5通貨建てがあり、金融派生商品(デリバティブ)で参照金利として広く利用される。また、金融機関を含む企業は資金調達のため、「円LIBOR6カ月物プラス何%」といった形の変動金利の社債を発行している。
LIBORを利用する契約金額は5通貨合計で推計220兆ドル(2014年時点、想定元本ベース)に上る。このうち米ドル建てが150兆ドル、英ポンドと円がそれぞれ30兆ドル。東京銀行間取引金利(TIBOR)の5兆ドルをはるかに上回る規模だ。
しかし、12年に金利不正操作問題が発覚すると指標としての信頼性が傷つき、紆余(うよ)曲折を経て21年末の公表停止がほぼ確実となった。それまでに新たな金利指標を決めなければ、社債などの満期を迎えても弁済すべき金額を確定できず、「テクニカルデフォルト」に陥る恐れがある。デフォルトといっても返済原資の喪失
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