マーケットニュース

異例の日米財務相会談での共同声明

<2022年8月5日>

こんにちは、JFSメールマガジン担当の松田莉奈です。
よく職場近くのコンビニでコーヒーを買って飲んでいます。ついこの間、いつも通り専用マシンにカップを設置したら、コーヒーの濃さを選べるようになっていてひそかに感動しました。
それでは本日の記事をどうぞ。

=============================================
2022/08/04 14:00

〔財金レーダー〕日米財務相、異例の共同声明=為替変動は「ロシア影響」

AFP時事AFP時事

7月12日の日米財務相会談で、異例の共同声明が採択された。最近の為替相場の変動について「ロシアの侵略」が影響したと明記。2国間の財務相会談で声明を出すこと自体も珍しく、分断が意識されていたインドネシア・バリ島での20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を前に、日米の結束をアピールした格好だ。

 ◇共同声明で市場けん制

 「ロシアの侵略による経済的な影響が為替相場の変動を高めており、経済および金融の安定に対して悪影響を与え得る」。共同声明は、ロシアのウクライナ侵攻とひも付ける形で急速に進む円安を強くけん制した。その上で「為替の問題について適切に協力する」と強調した。

 従来為替については、「為替レートは市場が決定する」「過度の変動や無秩序な動きは経済や金融の安定に悪影響を与える」などとした先進7カ国(G7)合意に基づき、当たり障りのない表現が通例だった。4月の日米財務相会談でも、鈴木俊一財務相は「日米通貨当局で緊密に意思疎通を図ることを確認した」と述べただけで、声明はこれまでより一歩踏み込んだと受け止められた。

 財務省幹部は「ロシアの戦争によってエネルギー、食料を媒介としたインフレが加速し、金融政策や市場の期待に影響を与えたということ。それを合意文書という形で確認できたのは非常に良かった」と自賛した。

 ◇為替介入には「くぎ」

 会談で、日米両国は一定の協調姿勢も示した。対ロシアという歩み寄りやすい文脈で為替問題を取り上げた上、鈴木財務相は「急速な円安を政府として憂慮しており、高い緊張感を持って市場動向を注視していくと申し上げた。日本の状況をご理解いただいた」と説明した。

 イエレン米財務長官は会談後、米メディアの取材に対し、為替相場に「投機的な動き」が見られるとして、日米の金利差拡大だけでは説明できない水準だとの認識を示した。この発言は、日本への援護射撃とも読み取れる。

 もっとも、米国はインフレ抑制のため、円安・ドル高を事実上容認する立場だ。たびたび観測が浮上する為替介入について、イエレン氏は議論していないと明らかにした上、介入は「極めて例外的な状況」に限られる、とくぎを刺すことも忘れなかった。

 ◇声明効果は限定的

 異例の共同声明を市場はどう受け止めたのか。会談があった7月12日、東京外国為替市場のドルの対円相場はおおむね1ドル=137円台前半で推移した。一方、米消費者物価指数の上昇を受け、米連邦準備制度理事会(FRB)が大幅な利上げに動くとの見方が強まると円相場は急落。同14日には1998年以来、約24年ぶりの水準となる139円台を付けた。声明のインパクトは限定的だったと言える。

 野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは「介入の可能性は低く、市場はほとんど期待していなかった」と指摘。その上で、「(声明の)為替の文言は無理やり入れ込んだという印象だ。一般論でしかなく、アメリカが円安に理解を示したという形を演出したかったのだろう」と分析する。

 米欧の景気後退の懸念から、足元では円高・ドル安方向に揺り戻しが急速に進む。ウクライナ情勢の先行きも見通しにくい。乱高下する為替相場をめぐり、当局者の神経戦は当面続きそうだ。(経済部・小林優哉)(了)
=============================================

本日もメールマガジンをお読みいただき、ありがとうございました。みなさま良い週末をお過ごしください。 松田

 

メールマガジン
最新のリアルタイムマーケットニュースとデータをお手元に
よく読まれている記事
メルマガ一覧

過去分を表示する

メルマガ採録記事一覧

メルマガ採録記事一覧へ

関連製品 & お知らせ