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株価指数、新規採用の呪い―アマゾンとアルファベットに迫る危機

<2022年7月29日>

こんにちは。JFSメルマガチームの宮園 麻梨花(みやぞの まりか)です。
最近、フィッシングメールがよく届くようになり、開かないよう気を付けています。しかし、タイトルと本文の冒頭部分しか見えていない状態でも、思わず開きたくなるようなインパクトがあります。こうした戦略は自身の営業活動のヒントにもなるかもしれないと、ひそかに学びを得ています。
それでは本日の編集長コラムをどうぞ。

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株価指数、新規採用の呪い―アマゾンとアルファベットに迫る危機

EPA時事EPA時事

 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の会見後、利上げ加速懸念が和らぎ、米国株は上昇していますが、アマゾン・ドット・コムとアルファベットには二つの悪材料が迫っています。一つは言わずもがなの金利上昇です。両銘柄とも金利上昇に弱いグロース(成長)株と位置付けられ、景気後退も厭わないインフレファイターぶりを発揮するFRBの姿勢次第で株価の先安リスクが増します。

 もう一つはダウ工業株30種平均の採用観測です。世界一有名なダウ指数への採用は「慶事」のはずですが、ここ数年の新規採用銘柄は値動きが思わしくありません。一方、日本でも9月に日経平均株価の定期銘柄見直しの結果が発表される見通しですが、こちらも新規採用株は苦戦する傾向があります。

 アマゾンが6月3日、アルファベットは7月18日にそれぞれ1対20の株式分割を実施。1株当たりの単価が下がって他銘柄との価格差が縮まったため、ダウ採用の機運が急速に高まっています。米国株情報を日本語で伝える「バロンズ・ダイジェスト」は25日付で「アルファベットとアマゾンがNYダウ入りか」と題する記事を配信しました。ところが、直近のダウ構成の入れ替えで採用された銘柄は不調が続いています。2019年4月2日採用の化学大手ダウが株価不振で除外候補と名指しされ、DX(デジタルトランスフォーメーション)の旗手と持てはやされたセールスフォース・ドットコム(2020年8月31日採用)や薬局チェーンのウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(2018年6月26日採用)も株価低迷が指摘されています。

 アルファベットとアマゾンは米国市場で時価総額3、4位の超大型株。両銘柄がダウ採用とともに軟化すれば、S&P500種など他の株価指数も圧迫されそうです。「GAFA」に限って、そんな株価指数採用の呪いなどあり得ないと思いたいところですが、ダウに採用されたら株価の動きを注視する必要がありそうです。

 では、日本はどうなのか。日経平均の新規採用銘柄のその後を検証してみました。用意したデータは10年前の2012年以降、日経平均に採用された当日の始値と1年後の終値です。入れ替えから1年未満の銘柄は2022年7月25日終値を参照しました。この10年で日経平均に新規採用された銘柄は25(持ち株会社化などによる実質的な同一銘柄の採用を除く)ありました。結果は値上がり10銘柄、値下がり15銘柄です。

 エムスリーのように株価が2.5倍近くに大化けした例もありますが、日経平均採用後は株価低迷に見舞われるケースが多く、値下がり15銘柄のうち3割下落のセイコーエプソンなど8銘柄が2桁の大幅安でした。米ダウと同じように、新規採用はこの10年は裏目のケースが多く、むしろ採用見送りの方が株価にはプラスなのかもしれません。(伊藤幸二・JFSメールマガジン編集長)
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本日もメールマガジンをご覧いただき、ありがとうございました。素敵な週末をお過ごしください。 宮園

 

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