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企業業績、リポート単語解析では上向き-大荒れ相場に光明?-

<2022年6月14日>

こんにちは、JFSメールマガジン担当の松田莉奈です。
先日お客様先から帰社する途中で、いきなり雨に降られました。幸い近くの百円ショップで傘を調達できましたが、梅雨入りしたし、折りたたみ傘を携帯した方がよいのでしょうかね。
それでは本日の編集長コラムをどうぞ。

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企業業績、リポート単語解析では上向き-大荒れ相場に光明?-

時事時事

 10日に発表された5月の米消費者物価指数(CPI)が前年同月比8.6%上昇し、市場予想の8.3%を上回ったことから、金融市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が14、15日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75%の利上げを決めるとの観測が浮上しています。

 米国のインフレ沈静化と9月以降の利上げ小休止を期待する雰囲気は吹き飛び、13日の東京市場では、為替相場が約24年ぶりの円安、株価は大幅下落。長期金利の指標となる新発10年物国債の価格も下落し、為替・株・債券がそろって売られるトリプル安となりました。

 大荒れの相場環境の中、株価がどう動くのかを予想するのは市場関係者にとっての永遠の課題です。金融政策や企業業績、過去の株価、政局、天候など様々な要因が分析対象となっています。その中には、携帯電話の位置情報や人工衛星から見た大型工場周辺のトラックの動きまでありますが、SMBC日興証券の安田光株式ストラテジストは、アナリストリポートに登場する単語から企業の業績動向を予想しています。

 安田氏が駆使するのは「テキストマイニング」。文章に含まれる単語を解析し、隠れた傾向を探る手法です。経済環境の変化に敏感なアナリストの執筆した大量の企業リポートを分析対象とし、文中に含まれる単語にポジティブとネガティブの度合いを示す数値を与えてリポート全体の方向性を読み取ります。

 例えば、「増配」「黒字転換」といった単語はポジティブに分類され、同じポジティブでも「為替差益」よりも「自社株買い」の方が大きなインパクトを持ちます。もちろん、「減配」「赤字」はネガティブな単語です。それぞれの単語の重みの判断は東京大学和泉・坂地研究室の「金融専門極性辞書」によるものです。

 テキストマイニングによると、5月末時点では、3カ月以内に発行されたSMBC日興証券のリポートのうちポジティブは60.3%(前月59.1%)、ネガティブは39.7%(同40.9%)で、ポジティブが優位でした。安田氏はポジティブなリポートの比率が高まったことや会社発表の2023年3月期業績予想が事前想定ほど悪くなかったことを指摘し、「アナリストの予想修正はやや改善方向に向かう」との見立てを示しています。日銀が期待する円安が企業業績を押し上げ、賃金改善へと向かう好循環は実現するでしょうか。

 テキストマイニングは応用範囲が広く、人工知能(AI)の発達とともに、個人のブログやSNSの書き込みも分析データとして使われるようになっています。「読者を意識して書くように」。新人の頃に叩き込まれる記者の鉄則ですが、今やAIを意識した文章が求められる時代なのでしょうか。このコラムも筆者の知らないところで、テキスト解析の対象になっているかも知れません。(JFSメールマガジン編集長・伊藤幸二)
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本日もメールマガジンをお読みいただき、ありがとうございました。今週もよろしくお願いします。 松田

 

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