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13年ぶり高値圏の海運市況

<2021年10月8日>

こんにちは。JFSメルマガチームの中島 知乃(なかしま ともの)です。
先日、涼しくなってきたので衣替えをしたところ、持っている服の数に対して、実際に着ている服は一握りなことに気づきました。断捨離するのに良い機会なので、思いきって捨てたのですが、想像以上に部屋も気持ちもスッキリしました。
それでは、本日の記事をどうぞ。

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2021/10/06 10:07

〔商品ウオッチ〕ばら積み船市況、13年ぶり高値=コロナ対策で荷揚げ遅延し足かせ

EPA時事
EPA時事

 ばら積み船市況の代表的な指標であるバルチック海運指数(BDI、1985年=1000)が約13年ぶりの高値圏で推移している。新型コロナウイルス対策の強化を背景に、世界最大の輸入国の中国などで荷揚げ作業の遅れが生じ、物流停滞が供給制約要因となって市況を押し上げている。コロナ禍の継続で物流のボトルネックが解消される見込みは乏しく、年末年始に向け海運市況の一段の上昇は避けられない見通しだ。

 5日のBDI指数は5409で、2008年9月以来の高値となった。BDIは、新型コロナの封じ込め優先で世界経済が大きく縮小した昨年は低迷したが、今年はその反動もあり、年初から一本調子で上昇。1月4日は1374だったので、現在は4倍近くまで急伸している。主要国の景気対策や財政出動に伴う巣ごもり需要の継続が物流需要を増加させ、船の用船料の高騰につながっている。

 ◇資源・穀物輸入で高水準の中国

 ばら積み船の主要な搬送品目を見ると、中国の旺盛な需要が海運市況をけん引する。鉄鉱石は、中国の景気刺激策の一環でインフラ向け投資が伸び、年初から粗鋼生産量が増加した。ただ、足元では政府の減産指導を受け、鉄鉱石需要に一服感が広がっている。石炭は、荷動きは堅調ながらも、脱炭素対策や大気汚染懸念を受け、火力燃料の石炭の調達を抑える動きも見られる。

 中国税関総署が公表した1~8月の総輸入量は、鉄鉱石が前年同期比1.7%減、石炭は10.3%減だったが、直近3年間では、依然高い水準を維持している。

 穀物は、中国がトウモロコシを中心に大量に買い付けている。巣ごもりで食肉需要が増加する中、飼料用穀物の必要に迫られているためだ。特に今年は、ブラジルの不作を受け不足分を補うために米国からの調達を増やすなど、同期間の穀物輸入量は34.8%の大幅な伸びを示した。

 また、8月末に米国を襲ったハリケーンの影響で輸出施設が破損し、主要な積み出し港からの出荷が中断した。岩崎食料・農業研究所の岩崎正典所長は「荷動き再開までには2週間ほどかかっており、この間の遅れは輸送面で今後尾を引く」と指摘する。

 ◇港湾機能低下し沖合の滞船数増加

 物流の需給タイト化に加え、供給面の制約要因も追い打ちをかける。各国の港湾では、コロナ感染対策への取り組みが強化された結果、港湾労働者の確保や船員交代が難しくなり、陸上への荷揚げなどのロジスティックで遅延が頻発している。

 海運会社は「オーストラリア―中国間のばら積み船であれば、積み地の豪州を出航した船が、中国などで荷揚げを終え再び豪州に戻る際、14日間経過しないと着岸できない豪州の港が多く、滞船数が増えている」と話す。沖合で入港を待つ船が渋滞することで市場に供給される船が減り、港湾機能の低下と合わせて市況の高騰を演出している。

 新型コロナ収束への動きは一進一退とあって、海上輸送の緩和を当分期待するのは難しい状況だ。市場関係者からは「コロナの影響や中国経済の動向次第だが、1~2年は底堅く推移するのではないか」との声も聞かれる。

 ◇不確実性増す世界経済

 こうした中、世界経済の先行きには不確実性が増している。米国が11月にも金融政策の正常化を目指し、量的緩和の縮小(テーパリング)にかじを切る。各国でも利上げを意識した発言や観測が出ており、リスクマネーの行方をめぐり、国際商品相場が動揺する局面も想定される。

 一方で供給不安を背景にした足元の資源・原料高は、インフレ圧力を高め、市場の警戒感を一層募らせている。需給逼迫(ひっぱく)が著しい天然ガスは、12年超ぶりの高値圏(清算値ベース)にある。気候変動対策として、世界が発電用燃料にクリーンエネルギーを求め始めた。北半球が厳冬になれば暖房需要が急増し、天然ガスとともに、石油や石炭価格の騰勢が続く可能性は高い。

 住友商事グローバルリサーチの本間隆行チーフエコノミストは「エネルギー価格の上昇は、経済にボディーブローのように効いてくるため楽観できない。海上運賃や商品価格の高騰は消費マインドを冷え込ませ、世界の景気回復への重しとなりかねない」と、先行きを危惧している。(小田・10月6日)
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本日もメールマガジンをご覧いただき、ありがとうございました。素敵な週末をお過ごしください。来週もよろしくお願い致します。 中島

 

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