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個人、10年ぶりの株買い意欲―資産形成は進むか

<2021年9月17日>

こんにちは、JFSメールマガジン担当の松田莉奈です。最近、岡山の備前焼のお皿を卸しました。昨年窯元で買ったものです。焼きたてのお皿から砂を払っていき、お気に入りの模様と出会いました。徐々に色味や質感が変わるのが備前焼の醍醐味だそうで、楽しみです。それでは今週の編集長コラムをどうぞ。

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個人、10年ぶりの株買い意欲―資産形成は進むか

前日比222円73銭高の3万0670円10銭と、31年ぶりの高値になった日経平均株価の終値=14日午後、東京都中央区
前日比222円73銭高の3万0670円10銭と、31年ぶりの高値になった日経平均株価の終値=14日午後、東京都中央区

 日経平均株価が9月14日、バブル期の1990年8月以来、約31年ぶりの高値となり、東証1部の時価総額は過去最大に膨らみました。記録的な株高となりそうな2021年ですが、もう1つ注目点があります。個人投資家の強い買い意欲です。年初から累計で1兆0280億円の買い越し。このまま年末を迎えると2011年以来10年ぶりの買い越しとなります。

 2011年を振り返ると、当時は東日本大震災や円高、欧州債務危機といったマイナス要因を抱える中、インターネット証券の隆盛で株式市場になだれ込んだ個人投資家が短期利益を狙ってデイトレードを繰り返していました。マネー雑誌では、2000年代前半から短期売買のノウハウをゲーム感覚で紹介する記事があふれ、ブームとなった外国為替証拠金(FX)取引では、日本の個人投資家を総称する「ミセス・ワタナベ」なる言葉まで生まれています。

 ただ、長期的な視点で見ると、日本の個人投資家の行動は決して褒められたものではありません。例えば、東証が集計する投資部門別売買状況によると、2013年は海外投資家の買い越しが15兆円を超えたのですが、個人は8兆7500億円と最大の売り越しでした。同年は年初に1万0688円だった日経平均が年初来高値となった大納会の1万6291円まで一気に駆け上がった年です。私が取材した外資系証券の日本株セールス担当者は「日本人はせっかくのブル(強気)相場なのに、なぜ株を売るのかと尋ねられ、返答に窮した」と話していました。

 短期売買の相場格言は「頭と尻尾はくれてやれ」ですが、長期投資を考えると、「逃がした魚は大きい」となります。今年の個人投資家の買いも短期決戦型の信用取引が多く、長期投資へ軸足を移した雰囲気はありません。株式相場でたらればは無意味ですが、この10年間、個人投資家が買い越しを続けていたら、金融資産が大きく増え、老後2000万円問題も展開が変わっていたかもしれません。

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本日もメールマガジンをご覧いただき、ありがとうございました。みなさまよい週末をお過ごしください。 松田

 

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