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ハト派色を示したFRB議長 問題は物価が上がるのか

<2021年8月31日>

こんにちは。JFSメールマガジン担当の春原桃子です。
数カ月ぶりに会った知人が激痩せしていたのでどうしたのか聞いたところ、ボルダリングに夢中になっているうちに十数キロ体重が落ちたとのことでした。特に食事制限はしていないそうです。ボルダリングダイエット、全身運動でかなりおススメだそうです。

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2021/08/30 14:41

〔金融観測〕正しくハト派色を示したFRB議長=問題は「物価は上がるのか」

AFP時事
AFP時事

 パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が27日に行った講演は、タカ派に傾斜した政策スタンスを「正しく修正するハト派的な内容」(ヘッジファンド幹部)だった。特に「量的緩和縮小(テーパリング)」と「利上げ」を切り離したのは「市場金利の安定に資する」(日銀OB)とされる。ただ、問題は「物価が上がるかどうかで、思うほど上がらず、利上げできない可能性もある」(シンクタンクのアナリスト)という。

 パウエル議長は、オンライン形式で行われたジャクソンホール会議での講演で、テーパリングについて、「年内開始が適切」と述べた。金融市場では「9月開始を示唆するとの期待感もあり、“年内”とぼかした表現はハト派的な印象を与えた」(大手邦銀)とされ、米長期金利の低下とドル安の反応を誘った。また、「拙速な利上げは極めて有害」とし、テーパリングと利上げを切り離したこともハト派の印象を強めた。

 FRBの政策スタンスは、6月のFOMCで、利上げ開始の予想時期が前倒しとなり、「かなりタカ派に傾斜した印象を与え、米長期金利が一時急上昇する影響を与えた」(同)のは記憶に新しい。この点、今回の講演では、テーパリング開始も市場が期待するほど早くもなく、利上げにも慎重な姿勢を示したのは「タカ派に傾斜したスタンスを正しく修正する妥当な内容だった」(先のヘッジファンド幹部)と評価される。

 パウエル議長は、コロナ禍から抜け出す過程のインフレ高進について「一時的」と改めて強調。足元の物価高を理由に利上げを急ぐのは「極めて有害」とし、ゼロ金利政策を長期維持する方針を示した。これはインフレが目標の2%を超えても許容する「ビハインド・ザ・カーブ」の政策スタンスを改めて確認したものと受け止められる。

 一般的に中央銀行がテーパリングの開始を示唆すると、その延長線として金融市場は利上げを織り込み始める。インフレに警戒的なタカ派スタンスを放置したままテーパリング開始を示唆すると、金融市場での利上げ織り込みは過度に進行。長期金利を改めて跳ね上げる可能性があっただけに、今回のパウエル議長の早期利上げに慎重なハト派スタンスは金利安定に寄与するものだったと評価されよう。

 ただし、問題は「物価が2%を超えて上がるような展開になるかどうか」(先のシンクタンクのアナリスト)で、この点はパウエル議長の思惑通りに進むかは予断を許さない。いみじくもパウエル議長が講演で指摘したように「1990年代以降の先進国はグローバル化や技術革新、人口動態、中央銀行の物価安定の成功などで低インフレの傾向が強まり、米国でも(コロナ禍の前は)失業率が4%を下回っても物価は2%前後か、それ以下だった」という事実がある。

 コロナ禍から抜け出す過程のインフレ高進がパウエル議長が言うように一時的だったとし、完全に経済が正常化した後の基調的なインフレが「コロナ前の低インフレに回帰する可能性は相応に高い」(別な日銀OB)とみられる。そうなった場合、「FRBは利上げに動けず、ゼロ金利状態のまま、次の景気後退を迎える可能性は高いのではないか」(同)とみられる。(窪園博俊解説委員・8月30日)
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本日もメールマガジンをご覧いただきありがとうございました。早いもので8月最終日ですね。来月も引き続きよろしくお願いいたします。 春原

 

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