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海氷減少の「青い北極圏」 大国間競争が激化

<2021年5月25日>

2021/05/22 14:34

「青い北極圏」で競争激化=中国加速、ロシアは軍備増強―出遅れの米に危機感

北極海航路と南回り航路
北極海航路と南回り航路

【ワシントン時事】地球温暖化に伴う海氷減少で北極圏が「より開かれた海」に変わりつつある中、新たな航路や資源をめぐる大国間競争が過熱している。「北極近接国家」を自称する中国は進出を加速させ、ロシアは軍備を増強。米海軍は1月に「青い北極圏」と題した戦略文書で、中ロ両国に対抗するため、北極圏で軍事プレゼンスを拡大する必要性を訴えた。

 ◇新航路と資源

 「北極圏は新興の問題だとしばしば耳にするが、間違っている。既に起きている問題だ」。米シンクタンク、ウィルソンセンター極地研究所のマイケル・スフラガ所長はこう断言する。

 北極圏は世界の他の地域より約3倍速いペースで温暖化が進行する。夏季には氷で閉ざされていた海に新たな航路が出現。この北極海航路を使えば、アジアから欧州への航行距離はスエズ運河を抜ける南回り航路の6割に短縮され、輸送コストも大幅に削減できる。

 各国の注目は未開発の資源にも集まる。米地質調査所(USGS)によれば、北極圏には世界の未発掘の石油の13%、天然ガスの30%が埋蔵。鉱物資源や漁業資源も豊富とされる。

 ◇「前例ない試み」

 

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