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東芝が買収される? ニュースを探るQ&A

<2021年4月13日>

2021/04/10 16:44

東芝が買収されるの?=英ファンド提案、実現にハードル―ニュースを探るQ&A

AFP時事
AFP時事

 日本が誇る名門企業の東芝に対し、英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズが買収を提案した。東芝の株式を非公開化して経営判断を速め、企業価値を高めるのが狙い。買収額は2兆円を超える見通しだ。ただ、実現にはハードルも高い。

 ―そもそもCVCって何。

 1981年に英国で設立された投資ファンドだ。未公開株などに投資した上で、企業価値を向上させてから売却して利益を得る。東芝の車谷暢昭社長は以前、CVC日本法人の会長を務めていた。

 ―なぜ急に買収提案をしたのか。

 東芝は経営危機時に行った巨額増資を多くの海外投資ファンドに引き受けてもらった。しかし、近年はそれらファンドが「物言う株主」として発言力を増しており、次回の株主総会では車谷社長の再任すら危ぶまれている。株式を非公開化すればこうした経営への介入が減り、企業価値を高められると判断したもようだ。東芝にもメリットは少なくない。

 ―東芝が海外資本の傘下に入って問題ないか。

 東芝は原子力などで高い技術力を持ち、国の政策との関わりが深い。安全保障の観点から技術流出に対する懸念も強い。このため東芝は改正外為法の重点審査対象になっており、外国人投資家が1%以上出資するには事前届け出が必要になる。

 ―どういう展開になるのか。

 CVCは賛同する別の投資家と企業連合をつくったり、金融機関から資金調達したりすることを考えている。今後、正式に提案した上で7月にもTOB(株式公開買い付け)を実施する予定。買収額次第では、他の投資ファンドとの「東芝争奪戦」もあり得る。

 ―今後の焦点は。

 外為法に基づく事前審査で、CVCの東芝買収を政府がどう判断するのか問われる。また、東芝の取締役会が賛同するのか、「物言う株主」がTOBに応じるのかも分からない。世界的な半導体不足の中、東芝が約4割出資する半導体大手キオクシアホールディングスの取り扱いも焦点だ。(了)

 

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