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ワクチン接種遅れが円安要因に 日銀に追い風?

<2021年3月16日>

2021/03/10 11:51

〔金融観測〕政府の鈍いコロナ対応は日銀に追い風?=ワクチン接種遅れが円安要因に

新型コロナウイルスの2回目のワクチン接種を受ける医療従事者=11日、東京都目黒区の国立病院機構東京医療センター
新型コロナウイルスの2回目のワクチン接種を受ける医療従事者=11日、東京都目黒区の国立病院機構東京医療センター

 「脱コロナ」に向けた政府の鈍い対応が、むしろ日銀の政策運営に追い風となる可能性が出てきた。外為市場で、ワクチン接種で先行する米経済の正常化は「ドル高・円安を促す要因」(FX業者)と意識されるためだ。皮肉なことだが、日本のワクチン接種の遅れで経済正常化が後ずれするほど円安が進み、日銀にとって長期金利の変動幅拡大など副作用対策を講じやすくなる構図だ。

 足元の外為市場では、米長期金利の上昇一服を受けて一時1ドル=109円台に上昇したドル円も伸び悩む展開となっており、目先も「米長期金利は1.5%台で水準調整となり、ドル円も108円台で落ち着きどころを探る」(大手邦銀)とみられる。それでも、ドル高・円安の動きは再燃する公算が大きい。

 背景には、主要国の脱コロナに向けた対応の差が、為替相場に反映される状況が強まっていることがある。具体的には英国を含む欧米はワクチン接種で先行して経済の早期正常化が見込まれるのに対し、日本はコロナ感染を過度に恐れて緊急事態宣言を再発令。経済成長が下押しされ

 

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