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ドル建て日経平均、史上最高値 海外勢の買い後押し

<2021年1月26日>

2021/01/22 12:39

〔証券情報〕ドル建て日経平均、史上最高値=海外勢の一段買い後押し

AFP時事
AFP時事

 新型コロナウイルスの流行に対応した世界的な金融緩和や企業業績の回復期待を背景に株式市場が堅調に推移する中、日経平均株価は今月、ドル建てベースで270ドル超と31年ぶりの史上最高値水準を更新した。円建てでは2万8000円台と1989年末に付けた最高値(3万8915円)と比べ依然1万円程度安いものの、ドルベースでの最高値突破により、海外ファンドなどの日本株買いが一段と後押しされているもようだ。国内投資家の心理や行動にも影響を与えそうだ。

 ▽円建ての姿とギャップ

 従来のドルベースの日経平均最高値(週末値)は89年12月の最終週につけた270ドルだった。円ベースで史上最高値を記録したのと同じ時期だ。

 日経平均はその後、バブル崩壊やリーマン・ショック後の落ち込みを経て、近年は回復基調をたどってきた。昨春にコロナ禍を受けて1万6000円台まで急落したものの、世界的な過剰流動性やコロナ収束後の企業業績への期待もあり、持ち直している。

 ドルベースの日経平均は今月15日に274ドルを付け、週末値の最高値を更新した。米国で連邦議会襲撃事件後もバイデン大統領が無事、就任式を迎えたのを受け、21日には278ドルと一段高を付けている。

 楽天証券の香川睦チーフグローバルストラテジストは「昨年11月に米大統領選の結果が判明し、コロナワクチン開発の報道が相次いだころから海外投資家の買いが活発化してきた」と指摘。「ファンドマネジャーなどは日本株を過小評価していると、上司や顧客から叱責を受けかねない状況で、そのことが海外勢の日本株買いを後押ししている」と説明する。

 松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは「過剰流動性に加え、コロナ禍で在宅勤務が広がり、自宅で取引する個人が増加したこともあって株価が支えられている」と分析する。ドル建て日経平均の最高値更新に伴い、「特にテクニカル指標を重視する海外機関投資家などの買いが入りやすくなっている」と話す。

 東証1部の売買代金に海外勢が占める割合は約7割。国内の個人投資家は事実上、海外勢を含む大口投資家がつくる相場の流れを注視しつつ、売買の銘柄やタイミングを判断する「宿命」を負う。ドル建てを重視する海外勢には、日経平均の長期推移の姿が円建てとはやや異なって映っていることに一定の留意が必要と言えそうだ。

 ▽「着々と買い」が王道

 一昨年夏には「老後資金2000万円問題」が話題となり、資産形成への関心が高まった。毎月一定額以上の投資信託を買い続ける「積み立て投資」に取り組む若年層の個人も増えている。

 香川氏は「日経平均は一時的に調整する局面があっても、米国のダウ工業株30種平均などと同様、堅調なトレンドをたどる公算が大きい」と予想。資産形成に取り組む個人に向け、「日米の株式などにリスクを分散し、着々と買い増していく姿勢が王道だ」と助言する。(了)

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