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「投資家主権の確立」に向け、低コストのファンドを展開-SBIグローバルアセットマネジメントの朝倉社長

2025年05月01日 07時00分

(出所)2025年3月期 通期連結決算説明会資料(出所)2025年3月期 通期連結決算説明会資料(クリックで表示)
(出所)2025年3月期 通期連結決算説明会資料(出所)2025年3月期 通期連結決算説明会資料(クリックで表示)

 SBIグローバルアセットマネジメントの朝倉智也社長は、4月24日に開催した2025年3月期の通期連結決算説明会で、商品戦略について、「単一の商品では、その資産のマーケットが崩れた時にその影響を受けてしまう。当社は、一つ一つの資産クラスにファンドをそろえ、低コストで提供する体制を整えてきた。個人投資家が自分でファンドを選択してポートフォリオを作ることが『投資家主権』であり、それが本来の運用の姿だと考えている」と話した。

◆市場の変化に対応、ポートフォリオをリバランス

 朝倉社長は「これまでは『米国株1強』の相場展開が続いてきたが、今後は、株式では国や地域の分散を図り、さらに債券や金などの資産を組み合わせたポートフォリオを構築できるように、さまざまな商品を提供している」と強調した。

 こうした中、金(ゴールド)のファンドが人気を集めており、「SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)/(為替ヘッジなし) 愛称:サクッと純金」は4月24日に純資産残高が765億円(3月末は658億円)に拡大した。

 また、世界最大級のオルタナティブ運用会社の英国マン・グループが実質的に運用する「SBI-Man リキッド・トレンド・ファンド」は3月末で純資産残高が176億円に拡大した。金融危機(クライシス)時に収益(アルファ)獲得の可能性がある、リスクヘッジのファンドだという。

(出所)2025年3月期 通期連結決算説明会資料(出所)2025年3月期 通期連結決算説明会資料(クリックで表示)
(出所)2025年3月期 通期連結決算説明会資料(出所)2025年3月期 通期連結決算説明会資料(クリックで表示)

 朝倉社長は「お客さまのポートフォリオを継続的に安定したものにしていくため、顕在化したお客さまのニーズだけでなく、潜在的なニーズをいち早く読み取り、商品を提供していくことが大切だ」と指摘した。

◆「オルタナティブの民主化」=プライベートや暗号資産

 今後の商品展開については「プライベート資産やオルタナティブのニーズが高まるだろう」と述べ、「KKRのダイレクト・レンディング(プライベートアセット)をベースにした高利回り商品」や「暗号資産を組み入れた投資信託」について、検討や準備を進めていることを明らかにした。

 SBIグループは、「マン・グループ」のほか、プライベートデットやプライベート・エクィティなどの総合オルタナティブ運用会社「KKR&Co.Inc.」や、暗号資産などデジタル資産運用に強みを持つ「フランクリン・テンプルトン」と、合弁会社を設立している。

 同社は「オルタナティブ投資ファンドで新しい投資機会を提供し、『オルタナティブ投資の民主化』を実現する」としている。

(出所)2025年3月期 通期連結決算説明会資料(出所)2025年3月期 通期連結決算説明会資料(クリックで表示)
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