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長期投資の秘訣は「適切な投資額」=一喜一憂せずに「投資継続」を-三菱UFJアセットが調査レポート

2025年02月14日 12時35分

(出所)三菱UFJアセットマネジメント(出所)三菱UFJアセットマネジメント(クリックで表示)

 三菱UFJアセットマネジメントは、レポート「相場下落時の投資行動調査」を公表した。昨年8月の相場急落時の投資家動向を分析し、長期投資の秘訣や心構えをまとめた。

 同社が投資家にファンドを直接販売する直販サービスの「mattoco+(マットコプラス)」のお客さまの行動を分析したところ、8月の相場急落を受けて積立額を減額した人の多くが、4月に新NISAがスタートした際に積立額を増やしていたことが分かった。

 これについて「新NISAにあわせて増額したものの、相場下落を受け、強く不安に感じたり、リスクの取りすぎに気づいたりして、今一度、投資内容を見直し、積立額を減額された人がいたのではないかと推測される」と分析した。

 その上で「資産運用は長期投資が重要であり、自分自身のリスク許容度や資産の状況にあった適切な投資額で行うことが、結果として投資が長続きする秘訣になる」とアドバイスした。

◆積立投資をシミュレ―ション

 また、同社では、8月の急落を受けて①積立を継続した ②停止した ③停止および解約した-という三つのケースに分けて、2023年12月末~2024年11月末まで、毎月10万円の積立投資をシミュレーションした。収益損益は、それぞれプラス11万円、プラス9万円、マイナス4万円になった。

 同社では「『長期的には基準価額は上昇する』と信じて長期・分散投資を行っていることや、停止した場合でもいずれ再開することを前提とするならば、相場下落には一喜一憂せず『継続』することが良いと考えられる」と指摘した。

◆eMAXIS LINEでアンケート調査

 さらに「eMAXIS LINE」に登録しているお客さまにアンケートを実施し、8月の相場急落時の投資行動を尋ねたところ、「特に何もしなかった」が75%と、慌てず静観した人が多かった。

 2位は「別途、一括投資をした」(14%)。次いで「積立の設定金額を増額した」(10%)だった。相場下落を、投資のチャンスととらえた人も一定程度いた。

 一方で、「保有ファンドを(一部・全部)売却した」(3%)、「積立の設定金額を減額した」(2%)、「積立投資を休止した、やめてしまった」(1%)とする回答もあった

 その理由については「これ以上の損失を回避するため」(43%)、「株式等の値動きだけでなく、為替の値動きがあることを認識したため」(26%)、「値動きの大きさに驚き、投資を継続するのが怖くなったため」(15%)などだった。

 三菱UFJアセットマネジメントでは、「相場急変時のメッセージを含め、長期投資の一助となるような情報を随時発信していく」方針だ。

 

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