ウォール・ストリート・ジャーナル
バロンズ・ダイジェスト

マーケットニュース

FPとの相談経験者、6割が「現在の生活に満足」=未経験者は3割にとどまる-日本FP協会

2024年12月13日 08時45分

(出所、日本FP協会)(出所、日本FP協会)(クリックで表示)

 日本FP協会(東京、白根壽晴理事長)は「ファイナンシャル・プランナー(FP)との相談に関する追跡調査」をまとめた。この中で「現在の生活満足度」を尋ねたところ、FPとの相談経験者では61.2%を「満足」と回答した。未経験者では34.4%にとどまった。

 調査は8月下旬に全国の20~60代の男女500人に実施した。また、9月下旬には5人にインタビュー調査を行った。

■相談経験がその後の生活満足度向上のきっかけに

 相談経験者に「FPに相談したことで、普段の生活に関する意識がどのように変わったか」を尋ねたところ、「生活満足度が上がったと思う」とする回答が、「相談回数1回の人」では13.6%を占めた。また、「相談回数2回以上の人」では32.3%に高まった。

(出所、日本FP協会)(出所、日本FP協会)(クリックで表示)


■相談回数を重ねることが大事

 調査では、意識の変化について、「生活満足度」だけでなく、「生活の安心感」や「生活の充実感」、「生活していくうえでの自信」などさまざまな面で、FPとの相談により向上したことが確認された。また、「1回」よりも「2回以上」の方が、向上したと回答した人が多かった。

 行動の変化では、「保険の見直し」が33%で最も多く、次いで「家計管理の見直し」、「投資・資産運用」「貯蓄・資産形成」「ライフプランのシミュレーション」を上げる人が多かった。ここでも相談回数を重ねるごとに、より積極的な行動の変化が見られた。

(出所、日本FP協会)(出所、日本FP協会)(クリックで表示)

 資産額・貯蓄額では、相談回数が多い人ほど「増えた」とする回答の割合がほぼ高まった。「相談回数1回」では「増えた」が9.9%だったが、「2~3回」では23.7%、「4~5回」では21.9%、「6回以上」では56.3%に増加した。

 同協会では「よりよい生活を送るためには、FPとの相談を1回のみにするのではなく、その後何度も回数を重ねていくことが重要なポイントといえる」と分析している。

■相談経験で、生活・行動に良い変化

 インタビュー調査では、FPとの相談経験が、生活・行動に良い変化が与えていることが確認できた。

(出所、日本FP協会)(出所、日本FP協会)(クリックで表示)

 同協会では、行動変化について「『資産運用に対して前向きに取り組めるようになった』『お金の使い方がわかり、旅行なども楽しめるようになった』など、単に節約するだけでなく投資をしつつ楽しみのためにお金を使うなどの変化が見られた。また、FP資格を取得するなど積極的に学ぼうと行動する人もいた」と分析している。

 また、意識変化については「『将来のビジョンを考えて、それに基づいてお金の使い方を考えるようになった』『節約だけではなく、お金は使うためにあると考えるようになった』『資産の整理ができた』『ストレス軽減と心の豊かさにつながった』『気が楽になった』など、相談することで、安心感が生まれていることが分かった」(同協会)と指摘している。

 

ウォール・ストリート・ジャーナル
オペレーションF[フォース]