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2024年のNISA枠、いつまで使える?=旧NISAの手続きは-楽天証券の山口氏に聞く

2024年11月28日 11時30分

(出所)楽天証券「第10回資産づくりカレッジ」より(出所)楽天証券「第10回資産づくりカレッジ」より(クリックで表示)

 新NISA(少額投資非課税制度)がスタートして、間もなく1年が経過する。「2024年分のNISA枠を利用できるのは、いつまでか」「12月末で期限を迎える旧NISAで気を付けるべきことは何か」-。楽天証券 資産づくり推進部の山口佳子氏に聞いた。

-今年のNISA枠はいつまで使えるか

山口氏 12月30日が東証の大納会だ。年内に受渡日が到来する取引まで、2024年のNISA枠の対象になる。具体的には、日本株式であれば、12月26日(木)の午後3時30分が締め切りだ。

 投資信託の場合は、ファンドによって受渡日がさまざまなので、注意が必要だ。例えば「楽天・プラス・日経225インデックス・ファンド」は、注文から受け渡しまで4営業日なので、注文の締め切りは12月25日(水)になる。「楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド」は、受け渡しまで7営業日なので、12月20日(金)が締め切だ。受渡日までの期間は、ファンドの目論見書で確認できる。

-期限を迎える旧NISA口座の対応で注意すべきことは

(出所)楽天証券「第10回資産づくりカレッジ」より(出所)楽天証券「第10回資産づくりカレッジ」より(クリックで表示)

山口氏 2020年に旧一般NISA口座で買った商品は、12月末で非課税期間が終了する。自動的に新NISAにロールオーバーしないので、来年以降も同一商品を新NISAで継続して運用していきたい場合は、年内中に一度売却して、改めて新NISA口座で同じ商品を購入することが必要になる。ただ、株式や投信を売却して現金にするには、受渡日まで一定の期間がかかるので注意が必要だ。

 こうした手続きを行わない場合は、旧一般NISAから課税口座へ商品が移管され、移管後に発生した運用益や配当は課税対象になる。この際、課税口座に移管した際の時価が新しい簿価になることに注意が必要だ。2020年に購入した価格よりも時価が下落している場合、簿価が下がってしまうので、将来、運用益が発生した際に、本来の利益でない分まで課税されてしまうためだ。

 

 

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