ウェルスナビ、9月末の運用者数は41.6万人に拡大=新NISA効果で追加入金が好調=第3四半期決算
2024年11月15日 12時00分
ロボットアドバイザー最大手のウェルスナビ(本社東京、柴山和久CEO)は、2024年12月期の第3四半期(7-9月)決算説明会を開催した。新NISA効果により追加入金が好調で、簿価ベースの預かり資産は前年同期比25%増の9439億円に拡大した。また、新規も堅調に推移し、運用者数は同9%増の41.6万人に増加した。
柴山社長は「急速に円高が進み、8月5日には日経平均株価が過去最大の下げ幅を記録するなど、大きな相場変動を経験したが、総じて良い決算になった」と述べた。
9月末は、円相場が1ドル=143円台に上伸したことで、時価ベースの預かり資産は1兆2542億円と6月末(1兆2766億円)から微減になった。ただ、10月末には円相場が1ドル=152円台に下落したことで1兆3386億円に回復している。また、こうした中でも、新しいNISA口座の預かり資産は着実に増加しており、9月末では1013億円と6月末(781億円)から一段と成長した。
9月末の運用者数は、前四半期比で0.8万人増加した。6月末は同1万人増加、3月末は同1.1万人増加だったので、やや伸びが鈍化した。これについて、柴山社長は「相場の変動が大きくなると、投資初心者は『相場が落ち着くまで様子を見よう』と、投資を始める判断を先送りにする傾向がある。ただ、新NISAは、制度が恒久化され、運用益が非課税になる投資額も拡大されたことで、投資を後押しし底上げする効果がある。当社が直接実施するマーケティング活動と、提携パートナーとの共同の取り組みにより、外部環境の変化を乗り越えて、運用者数の拡大に努めていきたい」と述べた。
NISAを自動で活用できる「おまかせNISA」の運用者数は、9月末で10.8万人に拡大した。「おまかせNISA」運用者の1人当たり預かり資産は、平均で461万円と、「WealthNavi」全体の平均(301万円)を大きく上回っている。
柴山社長は「『おまかせNISA』は、豊かな老後に向けた資産形成を後押しする効果を実現できているのではないか」と述べた。
8月5日に日経平均株価が過去最大の下げ幅を記録した際の運用者の行動については、「WealthNavi」が実行する「長期・積立・分散」の考え方が浸透し、運用者の99.5%が運用を継続したことを紹介した。