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授業にもプライベートにも役立つ…先生向けお金のセミナー開催=日証協・全銀協〔PR〕

2022年10月18日 11時00分

 日本証券業協会(日証協)と全国銀行協会(全銀協)はこのほど、「学校の先生のための家計管理・資産形成セミナー」をインターネットを通じてライブ配信した。髙橋桂子実践女子大学教授と金融・証券インストラクターとして金融知識の普及に取り組む川口由美氏が講師役を務め、学習指導要領改訂の背景から家計管理のポイント、上手な資産運用のアドバイスまで幅広く紹介した。

 日証協と全銀協は昨年12月、金融経済教育の推進などで合意した。国民の金融リテラシー向上が必要だとの認識で一致し、連携して金融経済教育に力を入れていく方針を確認している。

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 「人生100年時代」と言われるようになり、日々の生活の収支から資産形成まで、お金について自ら判断する力の育成が急務になっている。今年4月に高等学校家庭科の学習指導要領に資産形成に関する事項が追加となり、学校教育の中でお金や投資にかかわる話が増えることが見込まれている。同じく4月には民法改正に伴い、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられた。高校3年生が「大人」として契約の主体になれる反面、お金に関するトラブルに巻き込まれる可能性が増えると懸念されている。

 こうした社会情勢の変化を踏まえ、まずは先生自身に家計管理や資産形成について詳しく知ったうえで、身近に感じてもらいたい、そして今後の学校の授業でも役立ててもらいたいと、日証協と全銀協がタッグを組み実現した。

 大人としての権利や義務、金融知識などこれから社会に出る高校生に教えるべきことが多いのは、多くの教員が実感している。しかし、金融経済教育を受けたことのある教員は圧倒的に少ないのが現状だ。セミナーでは髙橋教授が「社会人の多くは金融経済教育を受けていない。だからこそ学問として誰かがきっちり教えなければならない」と指摘。教育現場全体で金融経済教育に向かう雰囲気を作っていくためにも、教員自身が家計管理や資産形成に取り組み、経験を踏まえながら授業をするよう求めた。

 また、金融・証券インストラクター、川口由美氏より家計管理と資産形成のポイントを解説。

 ライフプランの実現に向けて、まずは家計管理に目を向ける必要がある。支出と収入を把握し、支出の見直しを図るとともに、貯蓄や投資に回すお金をつくるために、お金の先取りを仕組化することの重要性を説明した。また、資産形成では、「自分も働き、お金にも働いてもらう」という資金運用の考え方を紹介。「理想の人生に必要なお金は自分で用意していく」心がけが大切だと説き、投資が経済を活性化させ、社会の活性化につながることも強調した。そのうえで、リスクとリターンの関係や株式、債券、投資信託の特徴を商品ごとに説明した。

 目を引いたのが日証協サイトにある「資産形成シミュレーター」。金融商品を組み合わせたポートフォリオ作りをゲーム感覚で体験できるのが魅力だ。

 セミナーでは川口氏が参加者にクイズを出題しながら資産形成シミュレーターを使って毎月1万円ずつの積み立てを続けた場合の資産額の変化を確認し、「長期」「積立」「分散」の3つを押さえた投資の効果を確認した。また、少額投資非課税制度(NISA)や個人型確定拠出年金(iDeCo)などの資産形成に役立つ制度にも踏み込み、教員自身の生活設計に役立つ内容だった。

 セミナー参加者からは、「投資について、社会貢献など広い視野で見ることができた。資産形成についても実際に取り組み、授業などへも還元していきたい。」「自分が経験していないこと、興味のないことを授業で語ることはできない。やはり自らが始めてみないといけないと感じた」などの感想が寄せられた。

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 日証協はYouTubeチャンネル「はじめての資産運用講座【日本証券業協会】」にて、本セミナーのアーカイブ配信を行っている。
URL:https://youtube.com/playlist?list=PLSz2GZRSCLxFpIjIuTVo6pa9eCOH1bo0_

 

 

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