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〔マーケット見通し〕コロナ禍からの経済正常化に遅れ=ロシアのウクライナ侵攻で-日興アセット・神山氏

2022年04月20日 09時00分

神山直樹チーフ・ストラテジスト

 日興アセットマネジメントは四半期ごとにまとめる経済見通し「グローバル・フォーサイト」の2022年春号を発表した。ロシアのウクライナ侵攻で原油価格が高騰したことなどで、世界経済の成長率の見通しを下方修正した。各国の経済制裁は長期化すると見ており、経済や貿易面で「ロシアのいない世界」が続く。コロナ禍からの経済の正常化は、従来予想より遅れる見通しだ。

 神山直樹チーフ・ストラテジストは「原油高は一時的に経済成長のマイナス要因になるが、それをカバーする財政出動は、思ったよりも小さくなりそうだ」と指摘、来年3月末の日経平均株価の予想を2万9000円に引き下げた。

 米国経済は、雇用が強く回復し、小売売上高も順調に伸びている。このため、米連邦準備制度理事会(FRB)は迅速に利上げを実施すると予想しており、政策金利は6月末までに1.25%、来年3月末には2.75%に引き上げられると予想している。

 原油相場は高止まりするものの、さらに大きく上伸することはないだろう。このため、来年の米国のインフレ率は、落ち着きを取り戻すと見ている。

 日本経済は、米国向けの輸出が増加していることや、コロナウィルスの感染予防のために自粛していた旅行や外食などの個人消費が再開されることで、回復基調をたどるだろう。高水準の輸出が持続すれば、企業が設備投資に動くことも期待される。

 こうした中で、日本銀行は、今年後半には長期金利の許容変動幅を拡大すると見ている。日米の金利差拡大が緩和すれば、一方的にドル高・円安が進むことはないだろう。来年3月末の円相場は1ドル=120円を予想している。

 

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