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ソリューション型サービスを強化=個人投資家にポートフォリオを提案、生涯にわたり目的達成をサポート-アセットマネジメントOneの杉原社長

2026年09月30日 08時00分

(杉原社長)(杉原社長)

 大手運用会社アセットマネジメントOne(東京)の杉原規之社長はインタビューに応じ、個人投資家向けサービスについて「優れた運用商品を提供することに加え、投資家それぞれの目的達成をサポートすることが最終ゴールになる」と指摘。「販売会社と連携し、ポートフォリオを提案して生涯にわたって伴走するソリューション型サービスを強化していきたい」と述べた。主なやりとりは以下の通り。

◆発足10年、AUMは約1.5倍に拡大

-アセットマネジメントOneの現状は

杉原社長 アセットマネジメントOneが発足して10年を迎える。当社は、みずほフィナンシャルグループと第一ライフグループ(旧・第一生命グループ)の運用会社などが統合して2016年10月に設立された。

 機関投資家向けビジネスに強みがあり、特に国内株式や国内債券の運用力に磨きをかけてきた。公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など国内外の機関投資家から運用力が評価され、受託金額が伸びている。また、海外の投資家は、政府の成長戦略などを評価して、日本市場に関心を高めている。

 さらに、国により資産運用立国を推進するさまざまな政策が打ち出され、新NISAを通じて多くの個人投資家が投資に取り組み始めた。こうした中で、当社の運用資産残高(AUM)は、発足当初の五十数兆円から80兆円程度に拡大している。

◆ソリューション型サービスを強化

-個人投資家に対する取り組みは

杉原社長 運用会社は、優れた運用商品を提供するだけではなく、投資家それぞれの目的達成をサポートすることが最終ゴールになるだろう。これまでは機関投資家に対して、将来の目標を設定して、資産配分を提案し、ポートフォリオを最適化するアドバイスを提供してきた。これからは個人投資家に対しても、こうしたサービスを提供する時代になると見ている。

 新NISAをきっかけに投資を始めた個人投資家は、まずはエントリー商品として、低コストのインデックスファンドを利用して、投資に慣れてきている。ただ、次第に運用資産が増え、さまざまなライフイベントを経験する中で、取れるリスクも変化するので、それぞれの目的を設定してポートフォリオを作ることが必要になる。

 これからは個人投資家の世界でも、運用商品を組み合わせて、カスタマイズされた最適なポートフォリオで資産運用することが、当たり前になるだろう。現役時代の資産形成期からリタイアメント後の資産を取り崩す活用期まで、ライフサイクルの中で、お客さまがそれぞれの目的を実現できるように伴走することが、われわれの役割になると考えている。

 お客さまのニーズを把握した上で、販売会社と一体となってポートフォリオのソリューションを提供したり、必要な情報を提供したりすることを、より能動的に行う必要がある。一人一人に最適なソリューションを提供し、顧客本位を運用会社と販売会社が一体となって実現していく。

◆日本株や債券ファンド、成長投資のプラットフォームに進化

-今後の成長戦略は

杉原社長 今後10年で、日本の資産運用ビジネスのスタイルは、大きく変化するだろう。当社がやるべきことの一つ目は、日本株や日本債券の運用力を、日本経済の成長投資のプラットフォームに進化させることだ。再現性のある運用プロセスを確立し、多くの資金をしっかり受け止め、長期にわたって運用する。また、旗艦ファンドを育成し、その実力を運用実績でしっかり証明していく。

◆パブリックと共にプライベートを強化

杉原社長 二つ目は、パブリック(上場市場)とプライベート(未上場市場)をつないで、統合して管理していく。個人のお客さまには、プライベートの商品を分かりやすく説明していきたい。

    当社は、全額出資子会社のアセットマネジメントOneオルタナティブインベストメンツ(AMOAI)で、オルタナティブ運用を行い、海外の運用会社を評価するゲートキーパーの知見を磨いてきた。当社が強みを持つ分野は自前で運用し、そうでない分野はパートナーとなる運用会社と組んで商品を提供していきたい。

 オルタナティブは、より分かりやすい情報提供や適切なリスク管理が必要になる。それぞれの投資家の目的に合ったポートフォリオを構築し、リスクを最適化するために、重要な構成要素であるため、しっかりとしたパートナーと組むなどして、個人投資家向けに商品提供を進めていきたい。

◆学校法人などアセットオーナーを支援

杉原社長 三つ目は、学校法人などアセットオーナーの支援だ。当社はこれまで、年金基金などに戦略的な資産配分やリスク管理、モニタリングなどの資産運用サービスを提供してきた。これからは、学校法人など幅広いアセットオーナーに対象を広げ、運用インフラを提供していきたい。資産配分の決定から実行までを外部に委託するOCIO(アウトソースドCIO)についても、日本に適したものを開発していく。

◆AI、運用力や顧客対応力を強化

-AIの活用は

杉原社長 AIは、運用会社の基本設計になるだろう。AIの活用の目的は三つある。

    一つは、効率化だ。事務プロセスの見直しを進めている。

 二つ目は、運用力の強化だ。最終的には、新しい運用戦略を開発し、既存戦略のパフォーマンスを向上させていきたい。リサーチやエンゲージメントなど蓄積してきた知的財産を活用し、AIが得意とする大量のデータを解析と人間の力を組み合わせることで、運用力の強化につなげていきたい。

    三つ目は、顧客対応力の強化だ。「お客さまが何を求めているか」「どのような提案をしたらいいか」といったことを、AIを活用して分析し、お客さまへの対応力を高めていきたい。運用力や顧客対応力など、トップラインに貢献するかたちでAIを活用していく。

 

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