「ひふみポリシードライブpro」、成長戦略の関連株に投資=40~50銘柄を厳選-レオス・キャピタルワークス
2026年06月11日 07時00分
(左から湯浅氏、並木氏、野口氏) 投資信託「ひふみ」シリーズを運用するレオス・キャピタルワークスは、7月6日に新規設定する日本株アクティブファンド「ひふみポリシードライブ pro」のプレス説明会を開催した。このファンドは、政府が推進する成長戦略の関連株40~50銘柄に厳選投資する。副社長CIOの湯浅光裕氏、運用責任者の並木浩二氏、営業本部長の野口雅弘氏が運用方針や投資哲学を説明した。主な発言は以下の通り。
◆「民間の知恵」と同時に「国のポリシー」も重要
湯浅氏 当社は2003年に創業し、2008年に「ひふみ投信」の運用を開始した。多くの国民のお金を「経済の血液」として企業に回して商品やサービスを生み出し、それを利用することで国民生活を豊かにする-。こうしたことを、一つのファンドで実現することを目指した。
その後、老後資金の不足を指摘する「老後2000万円問題」が話題になった。主に国内株に投資する「ひふみ投信」だけでは、資金不足に十分に役立てていないと考え、海外株に投資する「ひふみワールド」を2019年に設定した。さらに、領域を加えていく形で、商品を広げてきた。
日本経済はデフレからインフレ転換して5年目になる。民間の力や知恵が大切であると同時に、国のポリシー(政策)も重要だと思う。国のポリシーをドライブしていくことは、一民間人としても、投資家としても、有ってよいのではないか-、と考えた。
「ひふみポリシードライブ pro」は、政府が日本成長戦略で挙げている17の重点投資分野にフォーカスして、その中でより良い企業を私たちのフィルターで見て、投資をして受益者の皆さまと明るい未来を創っていくファンドだ。
◆「投資のチカラで日本の未来を加速する」

野口氏 新ファンドは、主に日本の小型株に投資する「ひふみマイクロスコープ pro」、未上場・上場の境界を越えて投資する「ひふみクロスオーバー pro」に続く、「proシリーズ」の第3弾になる。テーマ型ファンドではなく、われわれが以前から大切にしてきた「日本の企業を応援する」という投資哲学を十分に引き継いでいる。
ファンドのキャッチコピーは「投資のチカラで日本の未来を加速する」とした。ファンド名の「ポリシードライブ」は、「日本の将来や未来を動かすポリシー(政策)」と「ドライブ(運転する、推進する、駆動させる)」を組み合わせて、「日本の政策を前に進めていくようなファンドになる」という思いを込めた。
ファンドのイメージに掲げたエンジンの図には、二つの意味がある。一つは「日本の政策を動かしていく強力なエンジンになっていく」ことだ。
もう一つは、運用担当者の並木の人柄を表現している。このエンジンの色は「いぶし銀」をしている。いぶし銀とは、職人やベテランを表現する言葉だ。並木は、派手ではないが、実直で、しっかりとしたトラック(運用実績)を持っている。米国の大手運用会社で20年以上、テクノロジーファンドや中小型ファンドの運用責任者を務めてきた。
◆社員全員で作り上げるファンド
(並木氏)並木氏 このファンドは、1月から企画が立ち上がり、社内の部署を越えて、みんなが携わって準備を進めてきた。これから運用に入ると、業務部や営業部なども加わり、社内全員で作り上げるファンドになる。皆さまのご支援をいただきながら、お客さまと企業をつなぎ、いい成績をお返しできるように努めていきたい。
◆40~50銘柄に投資、成功報酬を採用
野口氏 ファンドの特徴は四つだ。1点目は「国内に上場している政策関連株を主要な投資対象とする」ことだ。投資先を40~50銘柄に絞り込み、確信度を高めた運用をしていく方針だ。
2点目は「株式の実質組入比率を高位に保つことを基本とする」ことだ。フル・インベストメントで投資をしていく。
3点目は「ファミリーファンド方式により、マザーファンドを通じて行う」ことだ。このファンドは、レオス・キャピタルワークスが投資家にインターネットで直接販売する「直販」先行でローンチする。お客さまのニーズに応えて金融機関経由で販売する際には、新たなベビーファンドを立ち上げて、展開することを視野に入れている。
4点目は、ひふみの公募ファンドとして初めて、いわゆる「成功報酬」を取り入れたことだ。受益者であるお客さまと、運用会社が同じインセンティブを持つような設計で、リターンをお返ししていきたいと考えている。
ユニークな点は、基準価額が2万円を超過して以降に、成功報酬が発生する設計になっていることだ。基準価格が、設定時の1万円から2万円に到達するまで間は、通常の信託報酬のみで運用する。信託報酬は0.55%(税込み)ということで、ひふみ投信の1.078%(税込み)の半分程度にしている。
このファンドの組成の背景だが、現政権の成長戦略により、投資機会が広がっていくと考えている。17の重点投資分野は、アベノミクスの成長戦略や経済安保の政策が複合して、進化している。
現政権の成長戦略がユニークな点は、単年度の予算で終わらず、複数年度にまたがる予算措置により、投資の予見可能性を高める取り組みを行っていることだ。企業からすれば、単年度の投資にとどまらず、複数年度の設備投資が可能になる。
◆複数の切り口を持つ、長期の時間軸で評価できる企業に投資
並木氏 このファンドのポイントは、「テーマ株ファンドのようであって、テーマ株ファンドではない」ことだと考えている。上場企業の中で、この17のテーマに関わらない企業は、無いからだ。上場企業の全てが投資対象になるぐらいスケールの大きなものだ。
17分野が個々に存在するのではなく、クロスオーバーしながら、複合的に長期にわたって、さまざまな企業が日本の国力向上や国際競争力強化に取り組み、日本を総合的に良くしていくという壮大な構想だと受け止めている。
テーマがクロスオーバーするだけでなく、企業ごとに見ても、ある分野の中核企業が、そこに留まることなく、技術や製品を他分野に応用して複数のテーマに関わったり、M&Aや新規事業投資により別の分野に関わりを持ち、そこでも中心的な存在になったりする企業も出てくるだろう。複数の切り口で評価できる企業や、長期の時間軸で評価できる銘柄を多く組み入れられるファンドにしたいと思っている。
戦略分野ごとに見ると、例えば、AI・半導体や防衛産業は、既に巨大な産業として成り立っているし、仮に政府の支援がなくても、日本企業が十分に国際競争力を持って、技術革新をリードしながら、世界をけん引していく力を持つ企業が数多くある。
一方で、フュージョンエネルギー(核融合)や創薬・先端医療は、まだ技術が確立しておらず、業界標準もないが、そうした分野で、業界の中核企業として唯一無二の存在になる会社を見つけていきたい。



![オペレーションF[フォース]](https://financial.jiji.com/long_investment/img/opf_banner.jpg)