大和アセット、「iFreeETFキャセイ台湾テックリーダー指数」を新規上場=台湾株のみに投資するETFは、国内初
2025年09月16日 09時30分

大和アセットマネジメントは、国内初となる台湾株式のみに投資する上場投資信託(ETF)を9月12日、東証に上場させた。
このファンドは、「iFreeETFキャセイ台湾テックリーダー指数」(銘柄コード:413A)。台湾の大手運用会社キャセイ投信が運用するETFへの投資を通じて、「台湾テックリーダー指数」への連動を目指す。
この指数は、台湾の半導体産業を含むテクノロジー・通信関連企業のうち、流動性や収益性に優れた上位30銘柄で構成されており、世界の半導体産業の成長の恩恵を受ける台湾のテクノロジー企業に投資する。
◆台湾企業へ容易にアクセス=東証・岩永社長

上場式典で東証の岩永守幸社長は「このETFの上場により、日本の投資家が台湾を代表するテクノロジー企業により容易にアクセスできるようになったことは、非常に喜ばしいことだ」と述べた。
「株価が史上最高値を更新する中で、日本国内においても資産形成への関心が高まっており、ETFの重要性が増している。そのような中で、このETFが上場することは、市場の多様性と魅力を一段と高めることになると期待している」と指摘した。
また、「この商品の上場を契機として、日本と台湾の資本市場の連携がさらに深まり、アジアにおける強力なパートナーとしての関係が一層、強まることを期待している」と話した。
◆台湾の代表的なテック企業30社に投資=大和アセット・佐野社長

大和アセットマネジメントの佐野径社長は、新ファンドについて「台湾株式のみに投資するETFとして、日本初の上場になる。投資対象は、世界の半導体市場を支える台湾のテクノロジー企業や通信関連企業の代表的な30銘柄になる」と説明した。
また、「本日のETFの上場により、日本の投資家に台湾上場株式への投資機会を提供できることを、大変うれしく思う」と述べた。
その上で、「当社は引き続き、投資家の皆さまにETFの活用を広めるよう情報発信を行うとともに、幅広い投資機会を提供すべく、商品提供を進めていく」と話した。
◆両国の協力のマイルストーン=キャセイ投信・チャン社長

キャセイ投信のアンディ・チャン社長は「本日、新たなETFを上場できたことは、台湾と日本の資本市場の協力における重要なマイルストーンだ。東証と台湾証券取引所に対して、制度の連携、プロセスの調整、海外協力の推進において、重要な役割を果たしていただいたことに、感謝を申し上げたい」とあいさつした。
さらに、「今後も力を合わせて、アジアの資産運用の新たな枠組みを推進して行きましょう」と述べた。
◆台湾はオープンで投資しやすい市場=台湾証券取引所・リー社長

台湾証券取引所のエディス・リー社長は、「台湾は、AIや半導体産業が伸びている。さらに、アジアのアセットマネジメントのハブになろうとしている。海外の投資家が、台湾を魅力的な市場と評価しており、オープンで投資しやすい市場になっている」と述べた。
「今回のETF上場は第1弾であり、さらにさまざまな商品を上場できればと思っている。このようなクロスボーダーの機会が増えることで、たくさんの方に活発に投資をしていただき、企業の業績がさらに伸びていくことを期待している」と話した。