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ブラックロック・ジャパン、「iシェアーズ AIグローバル・イノベーション アクティブETF」を上場=グローバル株式のアクティブETFは日本初

2025年09月16日 08時00分

ブラックロック・ジャパン

 ブラックロック・ジャパンは10日、「iシェアーズ AIグローバル・イノベーション アクティブETF(愛称:ベストAI)」(銘柄コード:408A)を、東証に新規上場させた。外国株式に投資するアクティブETFは、日本初。

 ポートフォリオマネジャーのトニー・キム氏は、アクティブETFを採用したことについて「AIの世界の変化は、通常の1カ月が1年に相当するような早さだ。その中で、より成功する企業を組み入れるには、アクティブ運用が必要だ」と強調した。

 このファンドは、人工知能(AI)技術の創造と発展に寄与し、市場をけん引すると見込まれる40銘柄前後に集中投資する。ブラックロックは、アジア・太平洋地域で第1号となるアクティブETFを、日本で設定した。

◆目まぐるしく発展するAI、重要性を増す=橋本ブラックロック・ジャパン社長

(橋本氏)(橋本氏)

 この日の午後に開かれた上場記念発表会で、ブラックロック・ジャパン社長の橋本幸子氏があいさつし、「今日AIは目まぐるしい発展を遂げており、グローバルに最も大きな変革をもたらす分野といっても過言ではない。私たちの日々の暮らしや産業にも欠かせないものであり、投資対象としてもその重要性は増していく」と指摘した。

 その上で「私たちブラックロックの強みは、長期投資家として投資のトレンドや方向性を見極めることにある。その中で、AIは注力・注目している分野だ」と強調した。

◆AI活用で豊かな社会を実現=小林環境副大臣

(小林氏)(小林氏)

 また、小林史明環境副大臣は「日本は人口が減少する中で、テクノロジーの活用が必須であり、AIのパワーが不可欠だ。私たちは、AIにフレンドリーではないアナログな規制を撤廃してきた」とあいさつした。

 その上で「AIが現場で活用される社会制度を作ることで、AI企業の成長を促し、まだAIを使っていない企業がAIを活用することで生産性を圧倒的に高めて、日本経済全体を成長させる」と指摘。「人口が減少しても豊かな社会を作ることができる。今回の取り組みに期待している」と述べた。

◆グルーバルなAI企業へアクセスが容易に=東証の青常務執行役員

(青氏)(青氏)

 さらに東証の青克美常務執行役員は、「このファンドは、日本初のグローバル株式のETFになる。日本の投資家にとって、米国を中心とした世界各国のAI関連企業のパフォーマンスに容易にアクセスできるようになったことは、非常に喜ばしいことだ」と指摘した。

 その上で、アクティブETFについて「柔軟な運用が可能であり、ファンドマネジャーが銘柄を選定するので、その分析力や目利きの力が運用成果にダイレクトにつながっていく。ETFの多様化が進み、投資家の資産形成に資する、新しい商品が育っていくことは非常に望ましいことだ」と述べた。

◆AIインテリジェンス革命、過去最大の投資が必要に=運用者のキム氏

(キム氏)(キム氏)

 このファンドを運用するポートフォリオマネジャーのトニー・キム氏は「AIによって機械に知性を与えるインテリジェンス革命が起きており、人類の歴史の中で最大の投資が必要になってくる」と指摘した。その上で「今年だけでも0.5兆ドルの設備投資が行われている。それは、すぐに1兆ドルに拡大するだろう。それは世界のGDPの1%に相当する」と述べた。

 日本で上場させた理由について、「日本の投資家の皆さんに、私たちと共に、このAI革命の大きな波に参加してほしい」と呼びかけた。「日本は、AIを構成するさまざまなテクノロジーに実績を持っている。例えば、半導体、ロボティクス、精密機器、原子力など、AIの要素技術がそろっている」と述べた。

 このファンドは、日本企業では、アドバンテスト、ソフトバンクグループ、日立製作所、任天堂の4銘柄に投資している(2025年9月10日時点)。

 

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