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「オルカン」を旅するように知る本=公式ガイドブック「地球の歩き方 オルカン」を出版-三菱UFJアセットとMSCIが監修

2025年09月03日 08時15分

地球の歩き方 オルカン

 三菱UFJアセットマネジメントと指数データを提供するMSCIが監修した公式ガイドブック「地球の歩き方 オルカン eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の歩き方」(地球の歩き方編集室、Gakken)が、出版された。

 「オルカン」が対象とする世界47カ国・地域の主要産業や組み入れ上位企業を、地球の歩き方編集室が独自の視点で紹介しており、「オルカンが何に投資しているか」を具体的に知ることができる。また、「投資信託の基本」や口座開設など「投資の準備」についても、コンパクトに分かりやすく、まとめている。

 8月30日に開かれた「eMAXISファンミーティング」では、地球の歩き方取締役の宮田崇氏と、MSCIクライアント・カバレッジの菊川華子氏、三菱UFJアセットマネジメント チーフマネジャーの鈴木志紀氏が、この本のお勧めポイントや魅力について対談した。

◆お勧めの読み方、注目のコンテンツは

(左から鈴木氏、宮田氏、菊川氏 出所・三菱UFJアセットマネジメント)(左から鈴木氏、宮田氏、菊川氏 出所・三菱UFJアセットマネジメント)

宮田氏 まず日本のページを読んでほしい。「日本の産業」の説明に続いて、「オルカンに組み入れられているTOP銘柄」のコーナーで「トヨタ自動車」や「ソニーグループ」など、皆さんが知っている有名な企業が「オルカン」に採用されていることを紹介している。各国のページでも「TOP銘柄」を紹介しているが、いずれもそれぞれの国・地域を代表する有名企業ばかりだ。

菊川氏 「1章、指数の世界へようこそ」で「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)」を紹介している。世界の約3万7000銘柄から、どのように約2650銘柄に絞り込んでいるかなど、一歩踏み込んだ内容を、分かりやすく説明している。「オルカン」を支える指数について、この本をきっかけに関心を持ってもらえれば、うれしいと思う。

 また、本のはじめの部分に、三菱UFJアセットマネジメントの横川直社長とMSCIのヘンリー・フェルナンデス会長兼CEOの対談を掲載している。資産形成の必要性や、資産形成のポイントとして「長期・分散・効率性」を取り上げているので、ぜひ読んでほしい。

鈴木氏 各国のページの下方の欄外に、オリジナルキャラクターの「eクマ」のイラストとともに「はみだしコラム」が掲載されている。これは、当社の社員100人以上に「オルカンで投資したきっかけ」「運用成果を何に使う予定か」などをアンケートして、まとめた。「オルカン」を運用する会社の社員の生の声として、注目して読んでほしい。

◆どんな人に読んでほしいか

菊川氏 資産形成している人はもちろんだが、世界経済を知るテキストとして読んでも良いのではないか。全てカラー印刷で、社会の資料集のような感じなので、各国の産業や有名企業について、年齢を問わず、楽しみながら読んでもらえると思う。

鈴木氏 既に「オルカン」を持っているお客さまにも、これから資産形成を始めようと考えている人にも、ぜひ読んでいただきたい。投資信託は、一般的な製品と異なり、手に取ることができないサービスなので説明するのが大変だが、この本は、「目に見えるもの」を使って、分かりやすく説明している。「オルカン」を、旅するように知ることができる本だと思う。知的好奇心と旅は、親和性が高い。

◆出版の裏話や苦労は

宮田氏 この本の出版のきっかけは、2024年6月に三菱UFJアセットマネジメトの特別業務顧問オルカンアンバサダー(当時は同社常務)の代田秀雄氏から、地球の歩き方編集室の一般代表窓口に「『オルカン』と『地球の歩き方』は親和性が高いのではないか。一度、お話したい」とするメールが届いたことだ。「とんでもない人から連絡があった」と大騒ぎになった。

 原稿の作成では、専門用語をどこまでかみ砕いて説明すれば、一般の人と「オルカン」のファンの両方に納得してもらえるか-、バランスの取り方に苦労した。

 「地球の歩き方」は、語学が得意でない人でも、この本を持って海外に飛び立てば、無事に旅行をして日本に戻ってこられることをコンセプトにしている。それと同じことを「オルカン」でも丁寧に実行することを、テーマに掲げて取り組んだ。

鈴木氏 執筆者の皆さんに、投資信託の仕組みや専門用語を説明するのに苦労した。出来上がった原稿を見て、「こういう表現をすると一般の人にも分かりやすいのだな」といった気づきがあった。

◆資産形成のど真ん中にベストな商品を提供する

 ファンミーティングの最後に、三菱UFJアセットマネジメント常務執行役員マーケティング部門長の川上豊氏は、eMAXISが目指す姿について「eMAXISを立ち上げた時の想いや理念にこだわっていきたい。それは、人々の資産形成・資産運用のど真ん中に、ベストなプロダクトを提供することだ。投資に初めて取り組む人も、投資経験がある人も、安心して、自分の資産形成の中心に据えることができる商品を提供していきたい」と述べた。

 その上で「ファンミーティングは、当社にとって非常に重要だ。投資家とのコミュニケーションを通じて、信頼関係を築いていく。また、共感され、愛される、国民的なブランドに成長させていきたいと考えている」と話した。

 

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