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退職準備、「警戒・要注意」で過半数=甘い自己評価に警鐘-フィデリティ

2020年07月17日 16時06分

 大手運用会社のフィデリティ投信はこのほど、退職準備に関するアンケート調査をまとめた。それによると、現在の計画のままでは「老後の生活に必要なコストをカバーできる水準に達しない」として「警戒」や「要注意」の診断を受けた人が、回答者の55%を占めた。

 昨年は、金融庁がまとめた報告書をきっかけに、いわゆる「老後資金2000万円問題」が浮上、公的年金に上乗せする老後資金を自助努力で準備しようという機運が高まった。ただ、客観的なデータで分析すると、半数強の人は計画の見直しが必要なようだ。

 調査は昨年9月、全国の勤労者2322人に実施した。資産形成の状況などから「退職までに準備できる資産額」を推計し、「退職後に必要となる資産額」と比較することで、退職準備の進展状況をスコア化した。

 その結果、かなりの努力が必要となる「警戒」は36%、もう一段の努力が必要な「要注意」は19%だった。ただ、退職準備の進展状況を自己評価してもらったところ、自分自身が警戒水準にあると感じている人は、14%に過ぎなかった。

 野尻哲史フィデリティ退職・投資教育研究所所長は「かなり厳しい状況なのに『何とかなるだろう』と楽観的な人が多いことが問題だ」と警鐘を鳴らすとともに、スコアを改善させる対策として三つのポイントを挙げた。

 具体的には、①積立額を年収の16%程度(調査では6~10%)に引き上げる②個人のリスク許容度に応じて株式等を含む運用商品に投資する③目標とする退職年齢を67歳程度に引き上げる-だ。(了)

 

 

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