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金融庁案、東証3市場に再編=TOPIX見直し、新指数

<2019年12月6日>

2019/11/20 21:35

 

 金融庁は20日、東証の上場市場区分見直しを議論している金融審議会(首相の諮問機関)の作業部会を開き、現在の東証4市場を三つに再編する案を示した。東証1部の全銘柄を対象に算出している東証株価指数(TOPIX)も見直し、銘柄を絞り込んだ新指数に衣替えする方針。年内の報告書取りまとめを目指す。

 東証の市場区分は現在、1部、2部、ジャスダック、マザーズに分かれている。金融庁は4市場について、取引が活発で企業統治の強化にも力を入れている企業が集まる「プライム(仮称)」、一定の時価総額や流動性のある企業による「スタンダード(同)」、成長性の高い企業による「グロース(同)」に再編する案を示した。

 スタンダードは東証2部やジャスダックに上場する企業のほか、取引が低調な1部上場企業で構成。マザーズの上場企業はグロースに入ることを想定している。

 ただ、三つの市場に上下関係はなく「並列」と位置付ける。既存の上場企業に関しては、どの市場に入るかを選択できるようにする。例えばプライムの数値上の基準を満たしていなくても、企業統治に力を入れるといった計画を示せば上場を認める方向だ。 

 市場再編に伴い、年金や投資信託などの運用指標として使用されているTOPIXも見直す。株価指数としての継続性に配慮した上で、売買が活発な銘柄に絞り込んで指数の魅力を高める。

 市場の正式名称や上場基準など区分の詳細は、報告書を踏まえ、東証で議論される見通し。


 ◇市場区分見直し案の骨子
 一、東証の市場区分をプライム(仮称)、スタンダード(同)、グロース(同)に再編
 一、新たな3市場に上下関係はなく「並列」と位置付け
 一、既存上場企業は市場を選択できる
 一、プライムは企業統治の取り組みも上場基準として重視
 一、東証株価指数(TOPIX)を新指数に見直す。時価総額規模を合わせ、新旧指数の継続性に配慮(了)

 

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