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日銀、高頻度データで景気分析を迅速化

<2020年10月20日>

2020/10/16 16:08

〔金融観測〕日銀、高頻度データで景気分析を迅速化=東大と討論会開催へ

AFP時事
AFP時事

 日銀が新型コロナウイルス感染拡大に伴う国内経済への影響をいち早く把握するため、「高頻度データ」の活用を一段と推進している。来月9日には東京・日本橋の日銀本店で「ビッグデータフォーラム」を東大と共同で開催。コロナ禍での外出自粛の度合いや企業活動への影響などを高頻度データを用いて分析する。従来の経済統計は作成までに1~2カ月かかることが多く、日銀は迅速な政策判断に向けビッグデータを用いることができないか研究を進める構えだ。

 「公的統計、企業ヒアリング、歴史分析などとともに、高頻度データを効果的に組み合わせて、政策決定の判断に生かしていくことが重要だ」。日銀の若田部昌澄副総裁は9月の講演で、景気動向の分析迅速化に向け、ビッグデータ活用の重要性を訴えた。

 日銀は2019年、調査統計局に高頻度データを取り扱うプロジェクトチームを発足した。今年に入ってからは、コロナ危機を受け、繁華街の夜間人口の動きから飲食業の状況を把握したり、国内の世界文化遺産の滞在者数から旅行の動きを推察したりするなどビッグデータの利用を積極化。経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、分析結果を公表した。

 ただ、現時点では利用に課題もある。サンプルの偏りや季節調整を考慮していない点が指摘されており、若田部副総裁も、「高頻度データの利用には改善の余地がある。公的データの代替物でなく、補完物ととらえるべきだ」と言及している。

 海外でも米連邦準備制度理

 

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