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〔財金レーダー〕問われるポリシーミックス=政府・日銀、連携深める
<2020年6月16日>
2020/06/11 14:01
〔財金レーダー〕問われるポリシーミックス=政府・日銀、連携深める
経済・金融政策についての会談に臨む、麻生太郎財務相(左)と日銀の黒田東彦総裁=5月22日、東京都港区
新型コロナウイルスの猛威に対し、政府と日銀が連携を深めている。政府は事業規模230兆円に上る「空前絶後」(安倍晋三首相)の経済対策を決定。日銀は国債の無制限買い入れや75兆円規模の「資金繰り支援特別プログラム」でこれを支える。ただ、新型コロナの影響で実体経済の毀損(きそん)は加速、中小企業の疲弊もピークに達する。「ポリシーミックス」の真価が問われるのはこれからだ。
◇瀬戸際の零細事業者
「融資まで半年かかると言われた」。東京・神田で小料理屋を営む女性店主は肩を落とす。日本政策金融公庫を通じ、無利子・無担保融資を申し込んだのはゴールデンウイーク前の4月下旬。5月末に状況を問い合わせたところ、担当者の返答に強い衝撃を受けた。「もう駄目かも」。店主は、店を閉めるかどうかの瀬戸際に立たされている。
歓送迎会の予約キャンセルが相次いだ3月下旬以降、客足は途絶えた。家賃や仕入れ代金の支払いは、自身の生命保険から数百万円を取り崩してしのいだ。午後10時までの営業が認められた5月末から店を再開したが、今は「ニューノーマル(新常態)」の現実に直面している。
「間隔を空けなければならず、座席数は半分。大皿料理は出せず、小鉢では手間暇もかかる。大人数で予約をも
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