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誰がトップでも「ハト」 試されるFRBの忍耐

<2021年11月16日>

こんにちは。JFSメールマガジン担当の松原蒼空(あおぞら)です。
徐々に外出機会が増えてきました。街中ではクリスマスのイルミネーションも見え始め年の瀬が近づいているのを感じます。クリスマスケーキやおせちの予約も始まっていますが、最近は種類が豊富なので、選ぶのが楽しみです。
それでは本日の記事をどうぞ。

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2021/11/12 12:28

米FRB、誰がトップでも「ハト」だが=大統領の物価抑制「最優先」発言の波紋

AFP時事AFP時事

【ワシントン時事=高岡秀一郎】来年2月のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の任期切れを控え、パウエル氏が再任されるのか、あるいはブレイナードFRB理事が昇格するのか、バイデン大統領の判断を市場はじりじりと待っている。

 ブレイナード氏のほうがパウエル氏よりも利上げに慎重な「ハト派」との見方がもっぱらだ。しかしインフレが高進する中、「忍耐強く」(パウエル議長)雇用の回復を待っている時点で、FRBは中央銀行として既に非常にハト派的なので、どちらがトップになっても、金融政策運営はあまり変わらないだろう。

 もっとも、10月の米消費者物価指数(CPI)が前年同月比6.2%上昇と、31年ぶり高水準に達したことで、バイデン大統領がインフレ抑制を「最優先課題」と明言。FRBが物価高を忍耐強くやり過ごせるかどうか、一層厳しく試されつつある。

 ◇「忍耐強さ」の背景

 FRBは2020年8月に導入した新たな金融政策枠組みで、持続的に物価目標の2%を下回った場合、「しばらくは2%を若干上回るインフレの達成を目標とする可能性がある」と明示した。このくだりこそ、インフレが目標を上回っても、FRBが忍耐強く見過ごせる正当性をもたらしている。

 ただ、明らかにこの文言は、08年のリーマン・ショック以降、インフレが2%を長らく下回っていたディスインフレ時代の産物だ。クラリダFRB副議長は8日の講演後のパネル討論で、「おそらく米国では1950年代以来となる、(現在の)世界的な供給ショックの深さと広がりを想定していなかった」と認めた。

 そもそも、FRBは「物価安定」だけではなく、「雇用の最大化」も責務とする、「多くの中銀とは大いに異なる」(クラリダ氏)中銀だ。インフレ期待を固定させるために時として予防的な行動を取る必要があるのに、代表的な遅行指標の雇用を見なければならないという潜在的な矛盾を抱える。「ハト」とならざるを得ない宿命にある。

 クラリダ氏は「歴史を振り返れば、労働市場での完全雇用と物価安定は一致している」と強調。二つの責務は両立できるとの見方を示した。

 ◇物価高が政治の争点に

 しかし、バイデン大統領の「最優先課題」発言で、風向きは変わりつつある。これまで大統領はFRB同様、物価高は「一時的」との見解を繰り返していた。CNNは「バイデン政権は高インフレが来年も続くと覚悟を決めた。来年11月の中間選挙前に、民主党にとって大きな政治的な問題になる」と指摘した。

 野党共和党の上院トップ、マコネル院内総務はツイッターで「インフレが米国の家庭を痛めているのに、民主党がさらに向こう見ずな巨額の財政出動や減税を検討しているのは間違いだ」と批判。既にインフレ高進は政治的な争点と化しつつある。

 バイデン氏にとって目下最大の課題は、子育て支援や気候変動対策などを盛り込んだ1兆7500億ドル規模の大型歳出法案の議会通過だ。ただ、マンチン上院議員(民主党)が大規模な追加の財政出動に懐疑的で、与野党の勢力が拮抗(きっこう)する上院での法案可決のキャスチングボートを握る形となっている。

 マンチン氏は10月のCPIを受け、ツイッターで「記録的なインフレがもたらす米国民への脅威は『一時的』どころか、さらに悪化している」と懸念。「米国民はインフレ課税が現実のものだと分かっており、ワシントンは米国民が日々感じている経済的な痛みをもはや無視できない」と訴えた。

 これほどまでにインフレの脅威を訴えるマンチン氏が、景気を過熱させ一段の物価高をもたらしかねない大型予算案に、やすやすとうなずくとはとても思えない。

 バイデン氏は声明で、インフレへの対処に当たってはFRBの独立性を尊重する意向を一応は示した。物価高が、政治のスポットライトを浴びる中、FRBの「忍耐」がどれほど続くか見ものだ。(了)
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本日もメールマガジンをお読みいただき、ありがとうございます。今週も素敵な1週間をお過ごしください。 松原

 

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