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30代前半まで「貯蓄」、後半から「投資」が強い=2025年のお金の使い道-ABCash Technologies調べ

2025年01月23日 12時45分

(出所)ABCash Technologies「2025年の投資戦略と資産形成目標の意識調査」(出所)ABCash Technologies「2025年の投資戦略と資産形成目標の意識調査」(クリックで表示)

 お金のトレーニングスタジオ「ABCash」を運営するABCash Technologies(本社東京、辻侑吾社長)は「2025年の投資戦略と資産形成目標の意識調査」をまとめた。この中で「お金の使い方で最も重視すること」を尋ねたところ、若年層では「貯蓄の増加」が最も重要視される一方で、30代後半から50代後半までは「投資の意向」が強まる傾向が見られた。特に20代は半数以上が貯蓄を重視する保守的な結果になった。

 ABCash Technologiesでは「ライフステージや経済状況が変化する中で、お金の使い方に対する価値観も変化することが分かった。若年層が貯蓄を優先する一方、30代以降は資産形成を目指して投資を考える傾向があるため、年代別の金融教育のアプローチが求められる。また、若年層が投資を始めやすい環境づくりも、長期的な資産形成を促進するうえで重要だ」と分析している。

 調査は昨年11月30日~12月8日、お金のトレーニングスタジオ「ABCash」の卒業生と受講生、約500人に実施した。

(出所)ABCash Technologies「2025年の投資戦略と資産形成目標の意識調査」(出所)ABCash Technologies「2025年の投資戦略と資産形成目標の意識調査」(クリックで表示)
(出所)ABCash Technologies「2025年の投資戦略と資産形成目標の意識調査」(出所)ABCash Technologies「2025年の投資戦略と資形成目標の意識調査」(クリックで表示)


◆NISA

 調査の中で「NISAを利用している理由」を尋ねたところ、30代までは「長期投資」を目的とする利用が目立ち、40代以上は「老後資金の準備」が多かった。「この傾向は、年代ごとに異なる資産形成の目的や、ライフステージに応じた投資意識の違いを反映していると考えられる」(ABCash Technologies)という。

 一方、「NISAを開設していない理由」は、「投資先の選択肢が限られる」と6割が回答した。次いで「教育費に充てたい」も2割を占めた。「一部の人にとってはNISAの投資対象の制約が、利用をためらう要因になっていることが分かった」(ABCash Technologies)。

◆iDeCo

 「iDeCoを利用する理由」は「税制メリットが大きい」と「老後資金の準備」が並んだ。「年収別で分析すると、年収が高くなるほどiDeCoの加入割合が高い傾向が見られ、収入に余裕がある層で制度活用が進んでいる」(ABCash Technologies)という。

 一方、「iDeCoを利用しない理由」は、「投資の選択肢が限られる」が約半数を占めた。次いで「手数料が高い」「NISAや企業型DCを優先したい」といった理由もあった。

(出所)ABCash Technologies「2025年の投資戦略と資産形成目標の意識調査」(出所)ABCash Technologies「2025年の投資戦略と資産形成目標の意識調査」(クリックで表示)
(出所)ABCash Technologies「2025年の投資戦略と資産形成目標の意識調査」(出所)ABCash Technologies「2025年の投資戦略と資産形成目標の意識調査」(クリックで表示)

 ABCash Technologiesでは、「2024年末に発表されたiDeCoの掛け金引き上げについては、老後に向けた資産形成の一助となることが期待される。ただ、今回の調査結果からは『掛け金を増額させること』以上に、『投資先の選択肢を増やすこと』や『手数料の減額』が利用促進の鍵となる可能性が示唆された」と分析している。

【ホームページ ABCash Technologies】
https://company.abcash.co.jp/

 

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