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「One成長企業ジャパンエールファンド」、5月29日に設定-成長テーマに着目、旗艦ファンドを目指す-アセットマネジメントOne

2026年05月12日 06時30分

(左から関口氏、石河氏)(左から関口氏、石河氏)

 アセットマネジメントOneは、日本株投信「One成長企業ジャパンエールファンド」を5月29日、設定する。社会・経済の構造変化や技術革新を背景に市場拡大が期待される成長テーマに着目し、経営戦略や企業の競争力・成長性を重視して銘柄を選定する。

少額投資非課税制度(NISA)の成長投資枠の対象ファンドになっており、中長期的に運用残高が5000億円を超える「旗艦ファンド」に育てる方針だ。運用本部 株式運用部 国内株式担当の関口智信ファンドマネジャーとリテール&ウェルス・ソリューション本部ウェルス営業部の石河和也チーム長に話を聞いた。

◆20年以上の運用実績があるマザーファンドを活用

-新ファンド設定の経緯は

石河氏 当社は昨年から、20年以上の良好な運用実績のあるマザーファンドを活用して、日本株の旗艦ファンドとなる公募向けの新ファンドを設定することを企画していた。同時期に、販売会社の東海東京証券様が日本株の新ファンドの取り扱いを検討していたことから、共同してこのファンドを組成する機会をいただけた。

◆「将来の企業利益が、将来の株価を決める」

-このファンドの運用の考え方は

関口氏 このファンドは、「成長テーマ」を特定した上で、そのテーマを追い風にして最も成長できる企業を、ボトムアップの企業調査に基づいて厳選して投資する。「将来の企業利益が、将来の株価を決める」と考えており、利益が伸びる企業を見つけることがポイントになる。

 このファンドの強みの一つは、20人規模のアナリストチームを持つことだ。成長テーマは、アナリストチームとの議論の中で生まれることもあるし、ファンドマネジャー自身のアイデアもある。アナリストチームは、これからの成長テーマと関連企業をまとめた「テーマリサーチ」を作成しており、こうしたデータも活用している。

◆業績に結び付く確度が高いテーマを選ぶ

関口氏 成長テーマの特定に当たって重視していることは、「1~2年以内に業績に結び付く確度が高いテーマを選ぶ」ことだ。5~10年後に立ち上げる市場では、持続的な株価の成長につながりにくい。話題になって株価が上昇することがあっても、業績が付いてこないと、ブームで終わってしまうことが多いためだ。

 企業の選定においては、そのテーマの中で一番、利益を上げる企業を選ぶ。「企業が扱う商品やサービスの競争力」や「企業の力を伸ばす経営戦略や経営陣の実行力」を見極めている。

◆バリュエーションも収益源の一つ

関口氏 最後に注目するのがバリュエーションだ。将来の利益見通しに対して十分に割安かどうかを検討し、投資するかどうかを決定している。株価は、利益の増加に伴って上昇するだけでなく、成長ストーリーが浸透していくことで先行きの利益予想を織り込んで伸びていく。こうしたバリュエーションや株価収益率(PER)の改善も、パフォーマンスの収益源の一つになる。

◆業績に変化が出るタイミングで、割安な株に投資

関口氏 例えば、「防衛・宇宙・安全保障」という成長テーマでは、その中で最も成長が見込まれる大手重電メーカーを選定し、実際にGDP比の防衛支出が引き上げられた2023年に投資した。受注が増加し業績が上昇したことに加えて、バリュエーションの改善により、株価が上昇した。成長テーマの中で、実際に企業業績に変化が出るタイミングで、最も恩恵を受ける企業に、割安な株価で投資することを目指している。

◆大型株を中心に、中小型株にも投資

-投資先企業数や規模は 

関口氏 マザーファンドは、50銘柄程度に厳選投資している。2026年3月末時点では「TOPIX100」構成銘柄が約5割、「TOPIX Mid 400」構成銘柄が4割強を占めている。大型株を中心に、中小型株にも投資している。

 アナリストチームは約700社を常時カバーしており、それ以外の銘柄はファンドマネジャーが取材し、分析している。経済環境や企業業績に応じて、小型株の比率を高めるなど、柔軟に組み入れ銘柄を選択する。小型株に投資する場合は、十分に流動性のある銘柄を厳選している。

◆企業の中長期の利益成長を享受

関口氏 2020年以前は、ベースとなる世界の成長率が低位だったため、金利も低かった。こうした環境下では、大企業の成長率は低く、個別の成長ストーリーで、ニッチな市場で中小型株の増益率が相対的に高く、株価も強かった。今は、世界的にインフレが定着し、金利も上昇した。大企業がしっかり利益を出せる環境になっており、株価が好調だ。こうした経済・市場の環境変化に合わせてポートフォリオも変わってくる。

 ボトムアップ調査を活用した中長期投資を行うファンドなので、1社1社の中長期の利益成長を株価が織り込んでいく恩恵を享受する運用を行っており、ポートフォリオの回転率は高くない。ただ、株価が上昇すれば、ポートフォリオに占める割合が高くなり過ぎないように、きちんとウエートを管理するなど、規律を持った運用を行っている。

◆「TOPIX(配当込み)」を上回る投資成果

関口氏 このファンドは、TOPIX(配当込み)をベンチマークとして中長期的にそれを上回る投資成果を目指している。

 成長テーマは、そのときどきの経済環境や政策によって変化する。例えば、少し前まで「脱炭素」は大きな成長テーマだった。今は、政策的に見直しが行われ、成長テーマではなくなったが、当社としては継続的にウオッチしている。中東情勢が不安定な状況が続き、原油価格が高止まりすれば、電気自動車を促進する力が動く可能性がある。技術革新の動向も踏まえながら、変化を探っている。

◆将来的に残高5000億円、旗艦ファンドを目指す

-資産規模の目標は

石河氏 当社の旗艦ファンドの一つとして、将来的に純資産総額で5000億円を目標にしている。米国では、何十年と長期にわたって、資金流入が続いている、残高の大きなファンドがある。そうした存在を日本株ファンドで作っていきたい。販売会社とともに、しっかりお客さま向けの情報発信を行い、サポートしていく。

関口氏 日本株ファンドを検討するときのファースト・チョイスになることを目指したい。そのためには、お客さまとの信頼関係を構築することが重要だと考えている。

◆進化する日本株

-日本株の魅力は

石河氏 日本株はここ数年、外国株に負けないパフォーマンスを残している。日本株は大きく変わろうとしている。東証改革をきっかけに企業は価値向上に本格的に取り組んでいる。2026年のコーポレートガバナンス・コードの改訂では、企業の保有する現預金などの資産を設備投資などに有効活用することが求められる。さらに、家計に対してはNISAが拡充され、投資しやすくなった。

◆好循環を実現し、インベストメントチェーンを太くする

石河氏 「家計の資金が投資を通じて企業に回り、企業の成長が資産所得として家計に還元される」というインベストメントチェーンの好循環が、日本でも生まれ始めた。運用会社として、運用力を高度化し、投資家の資金を集めて成長企業に投資し、エンゲージメント(建設的な対話)等を通じて企業の価値向上を支援することで、インベストメントチェーンをさらに太くし、日本経済の成長に貢献したい。

 

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